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薬剤師が気になる年収・給料コラム

更新日: 2024年7月10日 薬剤師コラム編集部

薬剤師は若い時から高年収?年齢別の年収を定年後まで大公開!

薬剤師は若い時から高年収?年齢別の年収を定年後まで大公開!
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6年制の大学で医療と薬品について学び、国家試験をクリアした薬剤師は、若いころから高年収だというイメージがあります。
また、年齢を重ねてもよい待遇で働き続けられると期待される職業でもあります。

薬剤師の年収は年齢によってどのように変化していくのでしょうか。
ここでは、薬剤師の年収について年齢別に紹介し、併せて年収アップのポイントについて考えていきます。

薬剤師の平均年収は?

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男女計
薬剤師 583万円 637万円 540万円

※厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

薬剤師の平均年収は、男女合わせた平均が583万円となっています。
男女別にみると、男性637万円女性540万円となります。
男女の間に約100万円の差がありますが、同じ仕事、同じ役職であれば男女の間に賃金の差はありません。

平均年収に違いがある理由としては、女性のほうが育児休暇を取ったり、家事や育児のために短時間勤務で働いている人が多かったりすることが考えられます。
その結果、男性に比べると役職に就く人が少ないことも影響しているでしょう。

【年齢別】薬剤師の平均年収

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薬剤師の年収は、年齢によってどう変わるのでしょうか。
ここからは、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」をもとに、年代別にみていきます。

20代

男女計
20~29歳 423万円 454万円 407万円

※以下、平均年収は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

20代の薬剤師の平均年収は、423万円となっています。
この金額は、一般労働者の全年齢の平均年収312万円をすでに上回っています。
薬剤師は高い初任給からのスタートとなり、難関の国家資格の強さが最初から表れているといえるでしょう。

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30代

男女計
30~39歳 586万円 627万円 532万円

30代の薬剤師の平均年収は、586万円となっています。
20代に比べると約150万円アップしています。
20代から30代にかけては、現場で経験を積みながらスキルアップしていく時期です。スキルがアップするにつれて、年収も順調にアップしていることがわかります。

ただ、薬剤師の男女の間の年収差が、20代の約40万円から30代では約100万円へと広がっています。
これには、結婚、出産などで育休を取ったり、時短勤務をしたりしていることが影響していると考えられます。

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40代

男女計
40~49歳 636万円 723万円 593万円

40代の薬剤師の平均年収は、636万円となっています。
世間的にみれば十分高年収といえるでしょう。特に男性は723万円と高水準です
40代になれば管理薬剤師や薬局長などの管理職に就く人も増え、高年収の人も増える年代です。

ただ、30代からの伸びをみると、約50万円であり、20代から30代の差よりも小さくなっています。
昇進して給与アップする人とそうでない人との差がついていく年代だといえるかもしれません。

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50代

男女計
50~59歳 692万円 797万円 611万円

50代の薬剤師の平均年収は、692万円となっています。
男性は797万円であり、全年代の中でも一番高い年収です。

また、女性の年収も600万円を越えていることが目を引くのではないでしょうか。
これは、子育てなどが落ち着いて、フルタイムで働く人が増えるためだと考えられます。
子育てなどでブランクがあったり、キャリアをペースダウンしたりする時期があったとしても、薬剤師であれば子育てが終わったあとに十分巻き返せることがうかがわれます。

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60代

男女計
60~69歳 550万円 543万円 577万円

60代の薬剤師の平均年収は、550万円となっています。
定年を迎える薬剤師も多く、50代より年収は下がっています。

それでも男女ともに500万円を越えているのはとても心強いではないのでしょうか。
薬剤師は、年齢を重ねても高いレベルで稼ぎ続けることができる職業だといえます。

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他の職業と比べて薬剤師の年収は高い?

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年代別に確認しても、薬剤師の年収が高いことがわかりました。
それでは、他の職業と比べて、薬剤師の年収はどのくらいの水準にあるのでしょうか。

一般的な給与所得者との比較

男女計
一般労働者 312万円 342万円 259万円
薬剤師 583万円 637万円 540万円

※一般労働者の平均年収は、厚生労働省「付表2 一般労働者の性、雇用形態別賃金及び雇用形態間賃金格差の推移/令和4年賃金構造基本統計調査の概況」より、男女計の正社員・正職員の賃金に12を掛けた数字を平均年収としている

まず、一般労働者と比較してみましょう。
男女の平均値を比較すると、一般労働者の312万円に比べて薬剤師は583万円と200万円以上高くなっています。

男性、女性とも、一般労働者の2倍に近い年収であることがわかります。
特に年収が低くなりがちな女性の場合、薬剤師は高年収が期待できる職業だといえるでしょう。

他の医療従事者との比較

男女計
医師 1429万円 1515万円 1138万円
歯科医師 810万円 794万円 878万円
薬剤師 583万円 637万円 540万円
看護師 508万円 523万円 506万円

※厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

医療従事者のなかでも、医師は男女共に一千万円を越えており、やはり医師の年収は別格であることがわかります。
次いで歯科医師も、800万円を越える高年収となっています。

それに比べると、薬剤師の年収は少し低く見えるかもしれません。
しかし、先ほどもみたように、一般的な職業に比べると薬剤師は若いときから定年後まで高年収が期待できる職業です。
高齢化が進むなかで医療のニーズが減ることはないので、医療従事者の高年収は続くと考えられます。

薬剤師の年齢別平均年収の特徴

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薬剤師の年収が高めであることはわかりました。
では、薬剤師の年収にはどのような特徴があるのでしょうか。
これからのキャリアプランを考えるためにも確認しておきましょう。

初任給は高い

先ほど20代の年収でみたように、薬剤師の初任給は一般に比べると高い水準にあります。
薬学部の学費は決して安くはなく、6年間という期間も長いですが、初任給をもらってそれが報われたと感じた方も多いのではないでしょうか。
高い初任給からのスタートとなるので、若いときから給与水準が高いのが薬剤師のメリットだといえます。

昇給幅は小さめ

初任給が高い薬剤師ですが、実はその後働き続けるなかでの昇給幅は小さめです。
調剤薬局や病院の場合、調剤報酬が中心の売上となります。

処方箋は医師が出すものであり、調剤報酬は法律により定められているため、薬局が自力で利益を大幅に伸ばすのは難しくなっています。
これが、薬剤師の給与が一定の水準から上がるのが難しい一因となっているのです。

昇進ルートが限られている

また、昇給幅が小さいことには、薬剤師の職場の構造も影響しています。
一般企業であれば、同じ会社のなかにさまざまな部署があったり、全国に支社があったりします。そのため、社内に管理職ポストが多くあり、昇進して昇給していくルートが用意されています。

しかし、薬局や病院は少人数であることが多く、管理職のポストが多くありません。どんなに能力が高くても、すでにポストが埋まっている場合、昇進はできません。
その場合、転職しない限りは、ずっと役職なしの薬剤師として働かざるをえないのです。

転職により年収アップが期待できる

普通のサラリーマンの場合、転職が一般的になってきたとはいえ、いい条件で転職するのはまだなかなか難しかったりします。
しかし、難関の国家資格である薬剤師の場合、好条件の転職が可能です。

たとえば、調剤薬局は昇進ポストが限られていますが、ドラッグストアはポストの数が多く、薬剤師のなかでも年収が高い職種です。
大手ドラッグストアへ転職して、店長からエリアマネージャーへと昇進すると、大幅な年収アップが期待できます。
年収アップを伴う転職がしやすいことは、薬剤師の大きなメリットといえるでしょう。

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【年齢別】年収アップのポイント

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年収をアップするためには、年代によって、意識しておくべきポイントが違います。
なんとなく毎日を送るのではなく、その年代でやるべきことを準備しておくことで、年収アップを果たしていきましょう。

20代

20代は、大学を卒業して薬剤師として働き始め、調剤や服薬指導などの薬剤師としての基本的なスキルを身につけていくときです。
特に、新卒の学生に人気の病院勤務では、最先端の医療に触れながら、医師や看護師とのチーム医療を経験することができます。
20代は若く体力もあるので、積極的にさまざまな業務に取り組み、スキルを習得していきましょう。

また、これから先にもし転職することになった場合、調剤経験がないと転職先が限られて不利になります。
20代の間に調剤経験を積んでおくことを強くおすすめします。

30代

30代は薬剤師としての基本的なスキルを身につけて一人前となった働き盛りといえます。
同時に、特に女性薬剤師にとっては、結婚や子育てなどで仕事に集中することが難しくなる時期でもあります。

30代では、この先自分がどのようなキャリアを歩みたいのかを考えておくことが大切になります。

即戦力としての評価が高い30代薬剤師は、転職市場でも人気です。
いま働いている職場で昇進、昇給が望めない場合は、転職することによって収入アップが期待できます。

もし、キャリアアップ、年収アップを望むなら、30代のうちに管理職経験をして、マネジメント能力を磨いておくことが重要になります。

反対に、結婚や育児のためにペースダウンする場合は、子育てや家庭との両立に理解のある職場で働くことが大切になります。
先ほど年齢別の年収でみたように、女性薬剤師であっても50代からバリバリ働いて年収アップすることは十分に可能です。
そのためにも、なるべくブランクを作らず、スキルを錆びつかせないように心がけましょう。

40代以降

40代以降も、管理職かそうでないかが年収アップのポイントになります。
ここで注意しなければならないのは、転職による年収アップです。
比較的転職のハードルが低い薬剤師ですが、40代になると明暗が分かれてきます。

転職市場で40代薬剤師に期待されていることは、管理職経験であり、マネジメント能力です。管理職として転職できれば、待遇も年収もアップするでしょう。

逆に、一般の薬剤師に関しては、職場の年齢バランスを考えて、40代薬剤師とより若い薬剤師が応募した場合、若いほうが採用される可能性が高くなるでしょう。
現在の職場で働き続けるほうがよいこともあります。

40代以降は、現在の職場で働き続ける場合と、転職した場合、どちらがより年収アップにつながるかを慎重に判断する必要があります。

まとめ

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ここまで、薬剤師の年齢別の年収について解説してきました。
薬剤師は、新卒時から定年後まで、高収入が期待できることがおわかりいただけたかと思います。

ただ、平均年収は高くても、より高い年収を得るためには、ポイントを押さえてキャリアアップしていくことが必要となります。
この記事を参考にして、ご自分のキャリアプランについて考えてみてください。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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