【妊婦は服薬推奨?】アセトアミノフェンの使い方
- 妊娠中のアセトアミノフェン使用の推奨用量と推奨使用
- 高熱と妊娠経過のデメリットとアセトアミノフェン使用のメリットの考え方
妊娠中の発熱や疼痛に直面した患者さんへ、どの解熱鎮痛剤を勧めるべきか迷う場面は少なくありません。アセトアミノフェンは妊娠中でも最小有効量・最短期間で用いられる第一選択の解熱鎮痛薬と位置づけられています。一方で神経発達への影響を示唆する観察研究もあり、最新知見を踏まえた説明が求められます。今回のコラムでは、国際的な勧告と近年のエビデンスを整理し、薬剤師が現場で患者さんへの説明に活かせる要点をまとめます。
「アセトアミノフェン」とは?基礎知識をおさらいしよう
「アセトアミノフェン」は中枢性のシクロオキシゲナーゼ活性を抑えることで解熱・鎮痛作用を示し、抗炎症作用は比較的乏しい薬剤です。
肝臓で主にグルクロン酸抱合・硫酸抱合で代謝され、過量時には有害代謝物(NAPQI)が蓄積して肝障害を来すため、製剤の添付文書に記載された最大用量・投与間隔(通常4〜6時間以上)に従う指導が不可欠です。
重度肝機能障害や多量飲酒者では慎重投与が望まれます。妊娠中においては、適応が明確な場合に必要時のみ最小有効量・最短期間での使用が国際的に支持されています。
妊婦が「アセトアミノフェン」を服用継続する場合の注意点
「アセトアミノフェン」は、妊娠中に発熱や痛みを抑える目的で必要なときに最小有効量を短期間使うことが推奨されています。