丁寧解説! 認定・専門薬剤師のすべて

更新日: 2022年6月6日 薬剤師コラム編集部

抗菌化学療法認定薬剤師とは?取得方法とメリット

抗菌化学療法認定薬剤師とは?取得方法とメリット メインの画像1

抗菌化学療法認定薬剤師とは?その役割も解説

「抗菌化学療法認定薬剤師」は、公益社団法人日本化学療法学会による認定です。
抗菌化学療法(抗ウイルス薬、抗真菌薬を含む)に関する十分な知識及び技能を持ち、薬物血中濃度モニタリング(TDM)のデータをもとに、抗菌薬の投与設計を医師に助言する「支援の役割」だけでなく、院内での抗菌薬採用に関し、専門的な視点から発言する役割を担います。

「医師と一緒に治療する立場」から、「感染症の種類や病態に応じてどの抗菌薬を選択し、どう使ったらいいのか」まで実践することや、抗菌薬許可制などにおける医師への発言権を獲得すること、感染対策チーム(ICT)の中での抗菌薬使用のスペシャリストとして活躍することなどが期待されています。

現在は感染対策向上加算の施設基準の中に、専任の薬剤師を配置することが挙げられています。
抗菌薬適正使用の推進のためには、専従者として感染管理看護師(ICN)だけでなく、専従の薬剤師が必要不可欠であり、当認定薬剤師はその役割を求められます。

認定を取得するメリット・強み

認定を取得することで、感染症や化学療法に関する知識と臨床能力を持っている薬剤師として認められます。
抗菌薬の適切な使用について、医師及びチームをサポートするだけでなく、リードする立場にもなり得ます。
また、所属する病院が感染対策向上加算を取得するために、当認定を持つ薬剤師は貴重な存在となります。

「抗菌化学療法認定薬剤師」は、こんな人向け

所属する施設が感染対策向上加算取得をしている、または目指している
感染対策チーム(ICT)の中でより主体的に活動したい
臨床の場で抗菌薬の適正使用において活躍したい

難易度

領域 更新年 勤務歴 試験 論文 学会 症例報告 薬局薬剤師
感染症 5年ごと あり 認定時 なし なし 認定時

抗菌化学療法認定薬剤師の詳細

認定団体:公益社団法人日本化学療法学会

認定申請に必要な資格:

  1. 薬剤師の国家資格
  2. 薬剤師として抗菌化学療法に5年以上従事していること
  3. 申請時に日本化学療法学会の会員であること

認定時、更新時に必要な単位や条件

認定時 更新時
必要単位 60単位以上 5年間で60単位以上
勤務歴の条件 あり なし
試験の有無 筆記試験あり なし
論文発表 不要 不要
学会発表 不要 不要
症例報告 必要/症例報告15例以上 不要
推薦状 必要 不要
かかる費用

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

丁寧解説! 認定・専門薬剤師のすべて

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

禁忌 医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 薬局経営 年収・待遇 研修認定薬剤師資格 薬剤師会 プロブレム