ICD(インフェクションコントロールドクター)とは?取得方法とメリット
ICD(インフェクションコントロールドクター)とは?その役割も解説
「ICD(Infection Control Doctor:インフェクションコントロールドクター)」は、ICD制度協議会による認定です。
病院内での感染制御のエキスパートを養成・認定すべく、1999年に6つの学会が集まってICD制度協議会が発足し、スタートしました。ICD制度協議会は、現在は29の学会・研究会により組織されています。
ICD(インフェクションコントロールドクター)になる条件は、医師であること、もしくは感染症関連分野のPhD(ドクター)の学位を有していること(職種不問)です。
ICDは以下の役割を果たします。
- 病院感染の実態調査(サーベイランス)
- 病院感染対策の立案と実施
- 対策の評価および対策の見直し
- 職員の教育・啓発
- 病院感染多発(アウトブレーク)時の対応
- 伝染性感染症発症時の対応
ICDは、学会活動や研修会などを通じて、感染制御に関する最新の専門的知識と情報を得て、そのレベルを維持向上させていく義務があります。
認定を取得するメリット・強み
ICDを取得することで、病院内における感染対策のリーダー的存在として認められます。
薬剤師をはじめ、医師以外の医療従事者がICDの認定を取得するには、感染症領域において博士課程を修了する必要があるため、臨床現場における感染制御についての第一人者として、非常に希少価値があります。
博士課程修了後に病院に就職し、感染制御に携わっている場合は、ぜひ取得することをおすすめします。
「ICD」は、こんな人向け
感染制御のエキスパートになりたい
感染症分野において博士課程を修了している
研究も臨床も携わりたい
難易度
領域 | 更新年 | 勤務歴 | 試験 | 論文 | 学会 | 症例報告 | 薬局薬剤師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
感染制御 | 5年ごと | なし | なし | 認定時 | 認定時 | 不要 | △ |
ICDの詳細
認定団体:
認定申請に必要な資格:
- 薬剤師の国家資格
- 博士号取得後5年以上経過していること
- ICD制度協議会所属の学会の会員であること(会員歴は問わない)
ICD協議会加盟学会(29学会)
- 日本感染症学会(ID)
- 日本歯科薬物療法学会(OP)
- 日本環境感染学会 (EI)
- 日本集中治療医学会(CC)
- 日本医真菌学会(MM)
- 日本性感染症学会(ST)
- 日本ウイルス学会(VI)
- 日本口腔感染症学会(OD)
- 日本寄生虫学会(PA)
- 日本呼吸器学会(JR)
- 日本細菌学会(BI)
- 日本結核・非結核性抗酸菌症学会(TB)
- 日本化学療法学会(CT)
- 日本有病者歯科医療学会(MC)
- 日本小児感染症学会(PI)
- 日本ペインクリニック学会(PC)
- 日本外科感染症学会(SI)
- 日本麻酔科学会(JA)
- 日本骨・関節感染症学会(BJ)
- 日本リウマチ学会(RH)
- 日本臨床寄生虫学会(CP)
- 日本病院総合診療医学会(HG)
- 日本臨床微生物学会(CM)
- 日本臨床検査医学会(LM)
- 日本眼感染症学会(OI)
- 日本神経感染症学会(NI)