丁寧解説! 認定・専門薬剤師のすべて

更新日: 2023年5月21日 薬剤師コラム編集部

上級医療情報技師とは?取得方法とメリット

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上級医療情報技師とは?その役割も解説

「上級医療情報技師」は、一般社団法人日本医療情報学会による、医療情報技師の上位認定です。

保健医療福祉の質と安全の向上のために、医療情報技師としての幅広い知識と豊かな経験を活かし、全体最適の観点から、「保健医療福祉分野の情報化」と「医療情報の利活用」を、総括的に推進できる能力が求められます。

医療現場におけるITの上級専門家として、主に病院や企業でのITシステムの保守・データ管理・活用等をリードする役割を担います。知識や技術だけではなく、例えば以下のような、マネジメント・課題解決能力についても必要とされています。

  • 施設管理者層からの要求を引き出して、本質的な内容を理解し、現場の要求を考慮しつつ解決策を立案できる能力
  • 医療機関における情報システムのライフサイクル(企画、構築、運用、保守)を統括し、そのために必要となるチーム内・チーム間のマネジメントができる能力
  • 保健医療福祉分野におけるデータの管理と分析・利活用ができる能力
  • 論理的に物事を考え、その内容を適切に相手に伝えることができる能力
  • 情報処理技術を理解し、活用できる能力
  • 情報セキュリティについて理解し、対策を講じることができる能力
  • 保健医療福祉分野などに対する幅広い知識
  • ユーザー教育や人材育成を主導的な立場で実践できる能力

なお、上級医療情報技師については、上記の能力を達成するために必要な具体的内容として、一般目標及び行動目標群(GIO・SBOs)が策定されています。
https://www.jami.jp/jadite/new/senior/toutatsu-s.html

また、医療情報技師は、医療系の資格を持っていない人でも取得できる点が特徴です。

認定を取得するメリット・強み

医療従事者である薬剤師が、上級医療情報技師について学び、認定を取得することで、病院内での情報システムの運用について、ユーザーである院内の多職種やITシステム担当者とスムーズなやり取りが可能となります。また、院内システムを使用するすべての関係者に対し、リーダーシップを発揮する立場となります。

薬剤師としての知識・技術だけでなく、ITシステムについての知識・経験も活用し、よりよい薬物治療をはじめ、院内の情報システム管理・活用をリードできる人材として、活躍が期待されるといえます。

「上級医療情報技師」は、こんな人向け

情報システム系の業務に従事し、情報システム及び医療の双方の知識を持っている
多職種間におけるコミュニケーション、チームのマネジメントに興味がある
リーダーシップを持って行動できる

難易度

領域 更新年 勤務歴 試験 論文 学会 症例報告 薬局薬剤師
医療情報 5年ごと あり 認定時 なし なし 認定時/更新時

上級医療情報技師の詳細

認定団体:一般社団法人日本医療情報学会

認定申請に必要な資格:

  1. 医療情報技師の認定
  2. 一次試験の実施日までに以下①②のいずれかを満たすこと
    ①医療情報システムに関する5年以上の業務経験
    ②情報システムに関する5年以上の職務経験に加え、医療情報システムに関わること

認定時、更新時に必要な単位や条件

認定時 更新時
必要単位 なし 5年間で50単位以上
勤務歴の条件 あり
試験の有無 筆記試験あり なし
論文発表 なし 単位に繰入可
学会発表 なし 単位に繰入可
症例報告 活動履歴書が必要      活動経歴書が必要
推薦状 不要 不要
かかる費用

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薬剤師コラム編集部

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