認定薬剤師になる最初の1歩。手帳はどこで入手する?
参考文献
・生涯研修認定制度における認定薬剤師取得の流れ(認定薬剤師.com)
・研修認定薬剤師になるには(日本薬剤師研修センター)
・生涯学習認定を受けるには(東邦大学薬学部臨床薬学研修センター)
・薬剤師あゆみの会 認定薬剤師申請手続きについて(薬剤師あゆみの会)
・各種ダウンロード(慶應義塾大学薬学部生涯学習)
認定薬剤師になるまでの流れを確認しよう
認定薬剤師になるまでにはいくつかのステップをすすんでいく必要があります。研修手帳を手に入れることは、認定薬剤師になるための第一歩と言えます。
1. 研修手帳を手に入れます。
2. プロバイダーが提供する研修を受講して単位(シール)を取得します。
3. 研修手帳に単位(シール)を貼付し、研修内容を記録します。
4. 定められた期間に必要な単位(シール)を取得したら、研修手帳と認定を受けるために必要な申請書をプロバイダーに提出し、認定手数料を納めます。
5. 認定を受けることができたら認定薬剤師として登録され、認定証が交付されます。
認定薬剤師の認定を受けられるプロバイダーは複数あり、さまざまな研修を実施しています。忙しくても休むことなく受講できるように、通いやすさ、受講のしやすさや、自分が学びたい研修プログラムを提供しているかどうかなどを勘案してプロバイダーを選ぶと良いでしょう。
なお、単位(シール)を取得するために受ける研修は、研修手帳を入手したプロバイダーが提供するプログラムだけではなく、ほかのプロバイダーの講座を受講しても構いません。ただし、プロバイダーごとに他のプロバイダーが発行した単位の受け入れ条件が異なるので、事前に確認したうえで研修を進めていく必要があります。
プロバイダーごとに異なる手帳の入手方法
たとえば、東邦大学で認定を受ける場合は、同大学の臨床薬学研修センター生涯学習認定制度委員会事務局へ手帳の代金(現金あるいは郵便小為替)を送付して申し込みます。
薬剤師あゆみの会の場合は、同会のウェブサイトの「認定薬剤師研修手帳購入フォーム」に必須事項を入力して手帳が入手できます。手帳は、同会において申請および入金などの手続きの完了が確認され次第速やかに発送されるそうです。
慶應義塾大学の場合は2通りの方法で入手できます。1つは同大学が主催する講座が開催される当日に入手する方法です。講座の受付で「認定薬剤師研修手帳申込書」をもらい、校内の証紙発券機で手帳代金分の証紙を購入、受付に提出すると手帳を入手することができます。もう1つは郵送で手帳を受け取る方法です。手帳の代金に、郵送料と手数料を加えた金額を所定の口座に振り込むと、数日後に手帳が郵送されてきます。
このようにプロバイダーによって手帳を入手する方法はさまざまなので、各プロバイダーのウェブサイトを参照するなどして手に入れてみてください。最短で申請の翌日に届くプロバイダーもあるようです。なお、手帳の取得期限は特に設けられていませんので、単位(シール)を取得し始めてからでも間に合います。
手帳にシールを張って、研修内容を記入しよう
発行するプロバイダーごとに多少違いはありますが、研修手帳の中身は、このようなレイアウトになっています。
研修を受け初めて何年目かを示す「研修年区分」、研修受講日、「研修会主催者」、「研修課題」、「受講時間」、「開催場所」などを記載します。記載項目はプロバイダーによって異なる場合があるため、それぞれの必要項目を記録していきましょう。
また、「受講シールがあっても、研修詳細が記入されていないとその研修の証明とはならない」とするプロバイダーもあることから、研修内容は忘れないうちに手帳に記録しましょう。
高垣 育(薬剤師ライター、国際中医専門員)
2001年薬剤師免許を取得。2017年国際中医専門員の認定を受ける。調剤薬局、医療専門広告代理店等の勤務を経て2012年にフリーランスライターとして独立。愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)の出版を契機に「人」だけではなく「動物」の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行っている。