西園寺マヨイさん「薬剤師×Vtuber」で次のステップへ

薬学部在学中はかなり勉強に忙しくて、イラストなどを描いていたものの、好きなことを集中して行うという時間がありませんでした。

2018年3月に国試に合格し薬剤師になり、少し時間に余裕ができたので、その年の6月からVtuberとしても活動をスタートしました。

もともと漫画を書いたり、アニメを作ったりするのが好きだったので、活動自体はスムーズにはじめられましたね。

普段は調剤薬局に勤務していますので、制作活動は主に夜や休日などに活動しています。テーマを決めて台本を書き起こし、見ている人に分かりやすいように構成を考えて作るので、1本制作するのに5日ほどかかります。

できれば週1回1本動画をアップしていきたいのですが、仕事で疲れたときなどはなかなか…。コンスタントにアップするというのも課題の一つかもしれません。

基本的にデザイン、顔のモデリング、撮影や編集などは一人で行っています。体のモデリングは難しいのでフリーソフトの『VRoid』で作ったものを使っていて、撮影はVRの機材と『PlayAniMaker』というソフトを使わせて頂いています。

2年前の活動初期は撮影の手段が限られていたので大変だったのですが、今は便利なソフトが沢山出てきているのでとても助かっています。

また、今使っているロゴのデザインは私の友人で、イラストレーターやデザイナーとして活動されているヤぴさんという方に制作してもらいました。

他にもtwitterで仲良くして頂いている衰咲ふちさんという方が販売されている画像を動画内で使わせて頂いていたり、SNSのつながりで動画作成などの活動を助けて頂くことは多いです。

再生回数が多かったのは、「薬剤師が教える！錠剤を楽に飲むコツ」という動画です。薬局の現場で薬を上手に飲めないという声を耳にし、「喉と薬を十分に水で湿らせる」「半分に割れるものは割って飲む」というコツを紹介しました。

こういった基礎的というか一般的なことは、お医者さんや薬剤師に聞きにくいようで、かなり再生数が伸びています。介護をしている方、子育て中の保護者の方などから、楽に飲めたという報告もいただきました。

このほかカフェインについての動画をいくつか作ったのですが、それも反応が良かったものの一つです。

そうですね。実際見ている方は、20代から40代くらいが多いようです。

ただ今はコロナが感染拡大しているので、コロナについての情報を仕入れたいという人が多く、もう少し上の世代の方も見にきていただいています。

コロナの予防法、ワクチンの副反応について、持病があるがワクチンを打っていいかといった質問なども届いています。その時その時の反応などもみながら、幅広い世代の人に役立つ動画を作っていきたいですね。

動画の制作をするのには、見る人たちが分かりやすい構成や内容、文章を考える必要があります。そのため見せ方なども大切です。

そういった制作に必要な要素、分かりやすく伝えるということが、薬局で患者さんに薬の説明するときにも役立っていますね。患者様からも、「わかりやすい」と言っていただけるのでありがたいです。

また、普通に生活しているだけではつながれなかったような方たちと出会い、友人になれるのもよかったと思います。

そうですね。Vtuberの活動初期に知り合った人たちとは、今でもつながっています。SNSでつながったり、今はいろいろなつながりが持てる時代だと思います。

私以外にもTwitterなど発信している薬剤師さんも多いので、コンタクトをとると幅広くつながりが持てるのではないでしょうか。

自分の好きなものを発信していくこともつながっていく事において重要かと思います。

私に関していえば、好きなことを追求してVtuberになりました。薬剤師であることもVtuberとしての価値の一つかもしれません。

「副業や薬剤師としての幅を広げたい時、やっぱり自分の好きなものを追求することが一番やりやすいし、楽しいかと思います。

何かを始めるのに遅すぎるという事は無いので、年齢関係なくやりたいと思ったらぜひチャレンジしてみてください！