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疑問に答えます!オンライン服薬指導

更新日: 2021年2月10日 薬剤師コラム編集部

保険薬局の厳しい経営を考える
~在宅医療とオンライン服薬指導、アマゾン薬局の誕生

保険薬局の厳しい経営を考える~在宅医療とオンライン服薬指導、アマゾン薬局の誕生|薬剤師の学びの画像1

2020年の保険薬局業界はどうだったか

2020年は新型コロナウイルス感染症が大流行し、多くの人が外出を自粛する巣篭もりが発生しました。これまで定期的に薬局に来ていた患者さんも、感染を懸念して薬局へ来なくなってしまう(0410対応が取られたため、コロナ禍の中でも処方箋応需〜薬剤配送ができていましたが)、OTC医薬品で対応できる軽症の患者さんはネットで薬を購入する、さらに通院頻度を減らすために医師も処方日数を伸ばす傾向にあるため、処方箋枚数も減少する、といった影響が出ています。
特にこの影響が明確に現れたのが、大手ドラッグストアと大手保険薬局チェーンの決算でした。ドラッグストアはマスクの販売やECサイトの売上増加で好決算を出した反面、大手保険薬局チェーンでは厳しい決算の結果となりました(※1)。これは大手企業だけでなく、中規模や小規模の保険薬局でも同じことが言えます。今後も新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい状況が続くと予想される中、保険薬局にはどのような対応が必要になってくるのでしょうか。

注目される在宅医療・オンライン服薬指導

このコロナ禍の厳しい状況で注目を集めたのが「在宅医療」「オンライン服薬指導」といったキーワードです。
これまで、保険薬局では処方箋を持ってくる患者さんに対応するといった「待ち」の業務が基本でしたが、自ら処方箋を取りにいくのが「在宅医療」といえます。世間の状況やニーズに合わせた形に経営形態を変えていくことが、保険薬局の生き残り戦略の選択肢に上がったのでしょう。

また、同様に注目されているのが「オンライン服薬指導」です。現段階では、診療報酬の点数などに懸念点が残っていますが、今後を見据えてオンライン服薬指導に取り組む薬局経営者が徐々に増えてきています。患者さんが家から出なくても薬を受け取れるオンライン服薬指導が普及すれば、保険薬局経営の救いの一手になるかもしれません。

しかし、上記のような取り組みをおこなっても、どの薬局も在宅医療に対応し、オンラインでのやりとりだけで薬が受けとれるようになれば、また違った課題が発生します。 病院帰りに立ち寄りやすい立地、買い物途中で受け取れるといった、患者さんが今まで選んできた条件とは別の軸で、保険薬局を選ぶようになるからです。

保険薬局経営者、薬剤師が目指す次のステップ

患者さんが保険薬局を選ぶ新しい基準とはいったい何でしょうか?
その秘密は、先にアマゾンやオンライン販売の影響を受けた業界にヒントが隠されているのではないでしょうか。

オンラインで買えるのに、わざわざ店舗に服を買いに出かけるときは、試着をして自分の体形に合っているか確認したいとか、おしゃれな店員さんがいてアドバイスを聞きながら購入する服を決めたいなどの理由があります。
ECサイトで購入する時でさえ、店員さんのコーディネート例が掲載されていて参考になったからとか、使用しているメインカードが使える、貯めているポイントがもらえるからという理由で購入するサイトを決めたりします。

薬はどこで買っても同じ『本』とは違い、それぞれの症状や疾患に合わせた処方をされています。だからこそ、患者さんがどこの保険薬局で薬を処方してもらうか迷った時、相談しやすいいつもの薬剤師さんがいるところ、オンラインで処方してもらうなら専門性の高い薬剤師さんがいるあの薬局、といったような、薬局独自の特色や薬剤師個人の専門性・特性が保険薬局選びの基準になる日が来るのではないでしょうか。

ピンチをチャンスに! アマゾン薬局の誕生から思うこと

米国でのアマゾン薬局の始動というニュースはまさに電撃的でした。アマゾンは、日本でも書店やおもちゃ店などの小売業の経営を厳しくし、実際に書店はその数を約半数にまで減らしてきました。これから日本でアマゾンが薬局事業を開始したら、書店同様に保険薬局を半数にまで減らしてしまうとさえ言われています。こうした激変に耐えられる、むしろチャンスに変えるために、薬局経営者は「選ばれる保険薬局」に、薬剤師は「選ばれる薬剤師」になるために、今何が必要なのか考えていく必要がありそうです。

厳しい保険薬局経営を乗り切るために

現在の日本の厳しい保険薬局にとって、コロナ禍で急速に進んだオンライン化・デジタル化を活用しない手はないのではないでしょうか。これまで保険薬局では、対面で話を聞いたり薬を渡したりといったオフライン業務が主流でしたが、そこにオンライン服薬指導やSNS活用、ECサイト運営などのオンラインの取り組みを融合し、オンラインとオフラインの良さを両立できる保険薬局に変化していくことも、アマゾン薬局にも負けない保険薬局のひとつのかたちだと思います。大手企業も中小規模の保険薬局も、今の厳しい保険薬局業界を乗り切るために、より一層の経営的工夫、薬剤師ひとりひとりの取り組みが必要となる時代がやってくるのではないでしょうか。

参考資料:
※1:各社Webサイトの決算短信(特に2019年売上高の上位3位を比較)
・ドラッグストア
ウェルシア
ツルハホールディングス
コスモス薬品

・保険薬局
アイン
日本調剤
クオール

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