頭痛の薬を買いに来たビジネスマンに適した痛み止めは?
市販の痛み止めには、眠気を催す「催眠鎮静薬」を配合した商品がたくさんあります。仕事や勉強を頑張るために薬を飲んだ場合、せっかく痛みは治まっても、今度は眠くて仕事がはかどらない・・・となってしまっては本末転倒です。こうした事態を防ぐためには、パッケージの豪華さではなく、成分によって商品を選ぶことが大切です。また、痛み止めは気軽に使える薬でもあるため、使い過ぎには十分な注意が必要です。
★ Point
市販の「痛み止め」には、眠気を催す「催眠鎮静薬」を配合した商品が多い
「催眠鎮静薬」には眠気のほかに習慣性や薬疹のリスクもあるため、安易な推奨は控える
痛み止めの使い過ぎによる「薬物乱用頭痛」にも注意
市販薬の痛み止めに含まれる成分
薬効分類 | 成分名 |
---|---|
解熱鎮痛薬 | アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、 アスピリン、エテンザミド、イソプロピルアンチピリン |
中枢興奮薬 | カフェイン |
催眠鎮静薬 | アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロモバレリル尿素 |
制酸薬 | 酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、 合成ヒドロタルサイト、水酸化アルミニウムゲル |
薬を飲んで仕事や勉強を頑張りたい人に、「眠気」は禁物
現在、痛み止めとして販売されている市販薬には「催眠鎮静薬」を配合した商品が多くあります。こうした成分を配合した商品には「プレミアム」や「DX」といった名前がつけられており、しかもパッケージもキラキラして豪華なものが多いため、一見すると通常の商品よりもよく効く薬のように思えます。そこに店舗独自の推奨POPなどがついていれば、なおさらです。
しかし、「催眠鎮静薬」は文字通り眠気を催しやすいため、「薬を飲んで寝てしまいたい」という場合にはたしかに便利ですが、「薬を飲んで仕事や勉強を頑張ろう」という場合には、せっかく薬で痛みが治まったのに眠くなって作業効率が低化する、という本末転倒な事態にも繋がりかねません。薬を何のために使うのか、その目的はしっかりと確認する必要があります。
痛み止めの第一選択には、「催眠鎮静薬」を含まない商品を
「催眠鎮静薬」は、実際に頭痛や生理痛などの痛みの緩和に効果がある、鎮痛薬の効果を高めるといった明確な根拠はありません。 …