明日使えるOTC医薬品 提案のコツ

更新日: 2024年4月23日 児島 悠史

リスクのある催眠鎮静薬を避けて、「付加価値」のある痛み止めを提案する方法

リスクのある催眠鎮静薬を避けて、「付加価値」のある痛み止めを提案する方法のメイン画像1

リスクが低いもので「付加価値」を与えた痛み止めが登場している

OTC医薬品の痛み止めには、『イブ』や『ロキソニンS』、『カロナールA』、『タイレノールA』のように医療用医薬品と同じNSAIDsだけのシンプルな商品も多く販売されています。しかし、OTC医薬品では“ただの痛み止め”とは違う、なんらかの「付加価値」のある商品が好まれる傾向にあります。

こうしたニーズに対し、従来は比較的リスクの高い催眠鎮静薬の配合が盛んに行われていましたが、近年はリスクの低い成分で「付加価値」を与えた商品(例:『バファリンプレミアムDX』、『ロキソニンSプレミアムファイン』)が登場しています。日本人は、OTC医薬品を成分や安全性ではなく、商品の名前やパッケージの雰囲気で商品を選ぶ傾向にある1)ため、こうした新商品は安全なセルフメディケーションの実践に重要な存在と言えます。

ポイント

pointの画像1 OTC医薬品は、成分よりも商品名やパッケージなどの印象で選ばれる傾向にある
pointの画像2 「催眠鎮静薬」は眠気・習慣性・慢性中毒・皮膚障害などのリスクが高い
pointの画像3 「催眠鎮静薬」以外のもので付加価値を与えた、キラキラした新商品が登場している

「催眠鎮静薬」とはどんな薬か?

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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