頭の水虫に、外用薬を使えないのは何故?
OTC医薬品の抗真菌薬の「効能・効果」に書かれた皮膚白癬症
“水虫”は、カビの一種である「白癬菌」が皮膚に感染した皮膚疾患のうち、特に「足」に発症したものを指します。しかし、「白癬菌」は皮膚や毛髪に含まれるケラチンを栄養素にするため、皮膚や毛髪がある部位であればどこにでも感染する可能性があります。このとき、発症した部位によって名前が変わり、腕や体部であれば「たむし」、太ももや陰部であれば「いんきん」、頭部であれば「しらくも」といった名称が用いられます。
OTC医薬品として販売されている抗真菌薬の外用薬は、主に「みずむし(足白癬)」の治療に用いられますが、効能・効果には他にも「たむし(体部)」や「いんきん(陰部)」が記載されているのは、このためです。ところが、ほとんどの場合ここに「しらくも(頭部)」は記載されていません。これには、明確な理由があります。