明日使えるOTC医薬品 提案のコツ

更新日: 2026年5月10日 児島 悠史

子どもでも使える“咳止め”は?チペピジンの使いどころと限界を解説

明日使えるOTC医薬品 提案のコツのメイン画像

2026年1月、スイッチOTCとして鎮咳薬の「チペピジン」が承認されました。
医療用医薬品では『アスベリン』の名前で馴染みのある薬ですが、この薬はどういった場面で役に立つのか、どんな点に注意して扱う必要があるのか…セルフメディケーションに関わる薬剤師として知っておきたいポイントを解説します。

☞この記事でわかること
  • 「チペピジン」はどんな場面で役に立つか
  • 「チペピジン」を扱う上で何に注意する必要があるか

8歳から使える、貴重な「咳止め」のOTC医薬品『アスベリンせき止め錠Pro20』

咳は、風邪の症状としてもよくある一般的なものですが、特に子どもの咳は親にとって「咳のし過ぎで死んでしまうのではないか」という強い不安をかきたてます1)
そのため、セルフメディケーションにおいても、子どもの咳症状には丁寧に対応する必要があります。

ところが、子どもが使える咳止めの商品は非常に限られています。
12歳未満への使用が禁忌に指定されている「コデイン」はもちろん、医療用医薬品であれば小児から使える「デキストロメトルファン」もOTC医薬品では15歳未満は使えません。

「チペピジン」の製剤であれば、一部に子どもから使える商品もありますが、鎮静性の抗ヒスタミン薬やエフェドリン類などが一緒に配合されているため、シンプルな“咳止め”としては選びにくい面があります。

そのため、子どもの咳に対しては、ハチミツなどの食品を利用したり、あるいはトローチ剤やシロップ剤といった“甘さ”や“粘度”を利用したりするなど、対応に苦心する場面が多くありました。

今回スイッチOTCとして承認された『アスベリンせき止め錠Pro20』は、医療用医薬品の『アスベリン』と同じ「チペピジン」だけの製剤で、8歳から使えるようになっています。
これまで、子ども用の“咳止め”を相談されて対応に困っていたような場面でも、良い選択肢になります。

「チペピジン」に期待できる“薬学的なメリット”は限定的だが、患者ニーズへの対応力は高い

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

児島 悠史の画像

児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

キーワード一覧

明日使えるOTC医薬品 提案のコツ

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

28万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 薬物療法・作用機序 服薬指導 年収・待遇 オンライン服薬指導 OTC医薬品 薬剤師インタビュー 医療クイズ 転職 調剤ベースアップ評価料