ガーゼとリント布の違いを知ってる?正しい使い分けとOTCパッド活用法
- ガーゼとリント布の決定的な構造の違い
- 服薬指導に役立つ!軟膏処置で差がつくリント布の正しい向きとは?
- 市販の滅菌ガーゼの主流である規格と特徴について
店頭で、ガーゼやリント布について尋ねられた時、自信を持って違いを説明できるでしょうか?ガーゼにもいろいろ種類があります。
ガーゼやリント布は使い方を間違えると症状の悪化を招きかねないため、薬剤師としてはしっかり把握しておきたい代表的な医療用具です。
何となくで選ぶよりも、根拠を持って丁寧に説明ができると、患者さんの満足度も上がりますね。今回は、見た目はよく似ているガーゼとリント布の違いについて解説します。
通気性と吸水性に優れる「ガーゼ」の特徴と弱点
一般的にガーゼと呼ばれるものには、素材や製法による違いがありますが、共通した特徴として、通気性、吸水性に優れ、汗や体液などの水分をよく吸収してすぐに乾くという性質を持っています。
そのため、出血の抑制や体液の吸収、傷の保護などに適しています。
ただ、乾燥しやすいことから、滲出液が浸透したまま乾燥すると、ガーゼが傷口に癒着し、剥がすときに患部を傷めてしまうことがあります。
また、軟膏等の薬剤を塗った場合、織り目の隙間から薬剤が漏れやすく、薬剤の保持には適していません。
ガーゼの主な種類は以下の2つです。
① 織りガーゼ
純綿糸を平織りにした織り目の粗い布です。通気性と吸湿性が非常に高く、体液をよく吸い、すぐに乾きます。サイズなどの選択肢や安価なものが多いのも特徴です。
② 不織布ガーゼ
繊維を織らずに化学的・物理的に結合させたシート状の素材です。
糸くずが出にくく、型崩れしにくいのが最大の特徴で、糸くずが傷口に残りにくいため、デリケートな傷口へのあてガーゼとして重宝されています。
軟膏を密閉・保持する「リント布」の構造と注意点
コットンの長繊維(リント)を用いた厚手の織物生地で、片面または両面に起毛加工(ネル地のような毛羽立ち)が施されています。
ガーゼに比べて分厚く、厚塗りした薬剤が布の裏側に染み出しにくいため、患部をしっかり密閉・保持する効果に優れています。そのため、主に軟膏を塗布して患部に貼付するために使用されます。
ガーゼよりも傷口に癒着しにくいため、剥がす際の痛みや組織へのダメージも軽減できるとされています。ただし、密閉性が高いことから通気性はガーゼに劣ります。
また、一般的に販売されているものは未滅菌の製品が多いため、手術創や深い切り傷には適していません。