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更新日: 2014年6月8日

お薬手帳を巡ってツイッターで大騒動

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お薬手帳断ろう、20円安く」ツイッターで拡散 薬局などは有用性PRという記事が大きな反響を呼んでいる

従来、手帳への記載などで薬局が得られる「薬剤服用歴管理指導料」は410円だったが、4月の診療報酬改定で手帳が不要な人への指導料は340円に減額された。3割負担だと自己負担額は20円安くなる計算だ。ネット上では「手帳を断れば20円安くなる」「20円を得るため、薬局は勧めてくるので断ろう」といった情報が拡散。逆に「20円のために健康を危険にさらすのか」などの反論も続出している。

お薬手帳を断ると薬剤服用歴管理指導料が70円が減り、自己負担額が20円が減るという事実がまるで節約術かのように拡がっている。しかし、Twitter上でも多くの医療関係者がお薬手帳の重要性を訴えている。

「普段どんな薬飲んでますか?」「血圧の薬だけです!」と元気よく答えて、実際は抗凝固薬飲んでたから手術延期、的な話ザラなので、お薬手帳に20円払わないとか非難ゴウゴウやろ!と思ったら「20円でも払いたくない景気」「ノートかわいくない」とか完全に命を無視したツイート散見されて泣いた— タビトラ (@tabitora1013) 2014, 6月 8
診察する側からしてみたらたった20円のお薬手帳が情報の宝庫なんだよ.処方してる病院が分かるし服用している薬剤の用量用法の確認も必要だしいつから服用してるのかを1日単位で確認することもあるし飲み合わせを考えなきゃいけないし副作用での受診も考えなきゃいけない.20円で安全が買える — EARL@転勤先探し就活再開 (@DrMagicianEARL) 2014, 6月 8
お薬手帳は医療従事者がそれを確認して、患者さんが今までの何を飲んできたか、重複投与防止、アレルギー歴はないか?様々な情報を得て患者の利益になる医療を提供する。そのことのために患者さんはお金を払うんだと解釈してます。#お薬手帳 — kei (@kei3456) 2012, 7月 14
あー…。ついにYahooのトップニュースにも…
薬歴の点数下げていいからお薬手帳無料化+電子化で義務化して欲しいです。 http://t.co/8yi8v52Ao1 — ぺんぎん薬剤師 (@penguin_pharm) 2014, 6月 8

「さらに、処方箋医薬品ではなく、市販薬やサプリメントを購入する際にもお薬手帳が役に立つとの声もある。

「最近体重が減った気がする。体が軽いのよ」という方。いろいろ話をきいてお薬手帳もみせてもらって、プレガバリンの副作用である浮動性めまいではないかと判断した事例もあります。
市販薬やサプリを買うときもみせてください。— quietriot (@quietriot_ter) 2014, 6月 8

もちろん、お薬手帳が実際に役立つためには、より多くの患者にお薬手帳を持参してもらう必要がある。現在の普及率は55%程度・持参率は30%とも言われている(電子おくすり手帳の実用化への挑戦)。お薬手帳の意義をより広く知ってもらい普及率や持参率を上げていく必要はあるが、普及率や持参率が低いことを持って不要とするのは本末転倒だろう

例えば、お薬手帳を電子化・クラウド化すれば、持っていくのがめんどくさいという問題は改善することが可能である。電子化・クラウド化についてはプライバシー上の懸念もあるが、諸外国では電子化が進んでいるし、薬歴と個人情報とを分離してプライバシーに配慮するといった工夫も行われている。本質的に必要なものを、今のインプリメンテーションが悪いからといってバッサリと切ってしまうのはいろんな分野でよくある話ではあるが、特に命に関わる分野では避けたいものだ

他にもお薬手帳に関する多くの意見がハッシュタグ#お薬手帳に寄せられており、大変興味深い。

掲載内容は、記事公開時のものであり、現時点における最新情報ではない可能性があります。

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