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更新日: 2015年7月7日

無資格者の「軟膏・水剤・散剤の調剤」は違法

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2015年5月に薬剤師業界を騒がせた「無資格調剤」。これを受け、6月25日、厚生労働省医薬品食品局総務課長は、各都道府県や保健所設置市に対して薬局に適切な指導をするよう呼びかけた。薬剤師法第19条では「薬剤師でない者が、販売又は授与の目的で調剤してはならない」と記されているものの、業務内容の線引きがあいまいで「グレーゾーン」となっていた。しかし、今回の発表はこれをはっきりと否定したものだ(厚生労働省「薬剤師以外の者による調剤行為事案の発生について」)。

軟膏剤、水剤、散剤等の医薬品を薬剤師以外の者が直接計量、混合する行為は、たとえ薬剤師による途中の確認行為があったとしても同条への違反に該当するとともに、医薬 品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第8条(管理者の義務)、第9条(薬局開設者の遵守事項)等への違反につながる行為であり、薬局に対する国民からの信頼を大きく損ねるという点でも大変遺憾です。

これにより、調剤業務において薬剤師の確認があっても「無資格者による軟膏剤、水剤、散剤などの調剤行為は違反」であることが明確になった。今回の問題は薬剤師だけでなく、薬局に勤める全員に関わる内容だ。
そこで以下に無資格調剤に関連する「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」8、9条と「薬剤師法」の19条を掲載する。

■医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)
【管理者の義務-第8条】

薬局の管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その薬局に勤務する薬剤師その他の従業者を監督し、その薬局の構造設備及び医薬品その他の物品を管理し、その他その薬局の業務につき、必要な注意をしなければならない。
2 薬局の管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その薬局の業務につき、薬局開設者に対し必要な意見を述べなければならない。

【薬局開設者の遵守事項-第9条】

厚生労働大臣は、厚生労働省令で、次に掲げる事項その他薬局の業務に関し薬局開設者が遵守すべき事項を定めることができる。
一 薬局における医薬品の試験検査その他の医薬品の管理の実施方法に関する事項
二 薬局における医薬品の販売又は授与の実施方法(その薬局においてその薬局以外の場所にいる者に対して一般用医薬品(第4条第5項第4号に規定する一般用医薬品をいう。以下同じ。)を販売し、又は授与する場合におけるその者との間の通信手段に応じた当該実施方法を含む。)に関する事項

■薬剤師法
【業務(調剤)-第19条】

薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない。ただし、医師若しくは歯科医師が次に掲げる場合において自己の処方せんにより自ら調剤するとき、又は獣医師が自己の処方せんにより自ら調剤するときは、この限りでない。
1 患者又は現にその看護に当たつている者が特にその医師又は歯科医師から薬剤の交付を受けることを希望する旨を申し出た場合
2 医師法(昭和23年法律第201号)第22条各号の場合又は歯科医師法(昭和23年法律第202号)第21条各号の場合

掲載内容は、記事公開時のものであり、現時点における最新情報ではない可能性があります。

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