タミフル®は異常行動を減らす?2025年10月発表の新エビデンスで解説
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2005年頃の市販後調査で、「タミフル®(オセルタミビル)」と服用後の異常行動(例: 譫妄、幻覚、自傷)が報告され、日本でも10代への使用制限が議論されました。
「インフルエンザ罹患後の異常行動はタミフル®と使用者に限ったものではない」と判断され、2018年から使用制限は解除されましたが、いまだに「タミフル®は異常行動を引き起こす」という心配を訴える患者・保護者は多いのが現状です。
今回は、症例ベースにタミフル®と異常行動の新しいエビデンスを学びましょう。
インフルエンザA型と診断され、「タミフル®(オセルタミビル)」を処方された子どもの背景
3歳男児。昨日から発熱、咳嗽、鼻汁があり、本日近医でインフルエンザA型と診断され、「タミフル®(オセルタミビル)」を処方された。保護者は「タミフル®は異常行動を引き起こすと聞きました。他の薬に変えてください」と訴えた。
クイズ!適切な対応は?「タミフル®は異常行動を起こすから他の薬に変えて」
本日の患者さんに対する、薬剤師としての適切な対応はどれでしょうか。①~③から選んでください。
- 「『ゾフルーザ®錠(バロキサビル)』に変更しましょう」
- 「解熱薬だけで治療するのが最も適切です」
- 「『タミフル®(オセルタミビル)』は異常行動を増やさず、むしろ減らす可能性があります」