『小児科ファーストタッチ』の岡本光宏医師がクイズで解説! 薬剤師に知って欲しい「子どもと薬の話」

更新日: 2025年12月2日 岡本光宏

タミフル®は異常行動を減らす?2025年10月発表の新エビデンスで解説

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2005年頃の市販後調査で、「タミフル®(オセルタミビル)」と服用後の異常行動(例: 譫妄、幻覚、自傷)が報告され、日本でも10代への使用制限が議論されました。

「インフルエンザ罹患後の異常行動はタミフル®と使用者に限ったものではない」と判断され、2018年から使用制限は解除されましたが、いまだに「タミフル®は異常行動を引き起こす」という心配を訴える患者・保護者は多いのが現状です。

今回は、症例ベースにタミフル®と異常行動の新しいエビデンスを学びましょう。

インフルエンザA型と診断され、「タミフル®(オセルタミビル)」を処方された子どもの背景

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3歳男児。昨日から発熱、咳嗽、鼻汁があり、本日近医でインフルエンザA型と診断され、「タミフル®(オセルタミビル)」を処方された。保護者は「タミフル®は異常行動を引き起こすと聞きました。他の薬に変えてください」と訴えた。

クイズ!適切な対応は?「タミフル®は異常行動を起こすから他の薬に変えて」

本日の患者さんに対する、薬剤師としての適切な対応はどれでしょうか。①~③から選んでください。

  • 「『ゾフルーザ®錠(バロキサビル)』に変更しましょう」
  • 「解熱薬だけで治療するのが最も適切です」
  • 「『タミフル®(オセルタミビル)』は異常行動を増やさず、むしろ減らす可能性があります」

岡本医師が解説!「小児69万人が登録された大規模調査で分かった新たな知見」

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岡本光宏
おかもとみつひろ

おかもと小児科・アレルギー科院長。 奈良県立医科大学部卒業。同年神戸大学大学院医学研究科小児科学分野に入局。姫路赤十字病院、明石医療センター、兵庫県立丹波医療センター 小児科医長を経て、2023年7月、兵庫県三田市で「おかもと小児科・アレルギー科」を開院。新生児から思春期の心の疾患まで幅広く診察している。3児の父として、子育てにも積極的に関わる。 著書に『研修医24人が選ぶ 小児科 ベストクエスチョン』(中外医学社)、『初期研修医・総合診療医のための 小児科ファーストタッチ』(じほう)など。

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