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ぺんぎん薬剤師のスッキリわかる臨床ニュース

更新日: 2023年5月23日 ぺんぎん薬剤師

新規経口GLP-1受容体作動薬に関与する日本企業の技術

【薬剤師向け】新規経口GLP-1受容体作動薬に関与する日本企業の技術のメイン画像

参考記事:そーせいの2型糖尿病薬、ファイザーがP2開始 1日1回の経口投与を可能にする次世代低分子GLP-1受容体作動薬(掲載終了)

そーせいは21日、提携先のファイザーが、経口GLP-1受容体作動薬の2型糖尿病および肥満症を対象とした第2相臨床試験(P2)を開始したと発表した。このマイルストン達成で、そーせいはファイザーから1000万ドル(約13億4500万円)を受け取る。今回のマイルストンは全額、今期の売り上げになる見込み。

P2を開始した「PF-07081532」は、1日1回の経口投与を可能にする次世代低分子GLP-1受容体作動薬。ファイザーがそーせいグループ独自のStaR(安定化受容体)技術を利用し見いだしたもので、2型糖尿病と肥満症が対象。このほかの品目でも、炎症性腸疾患や拒食症に対しても開発が進んでおり、それぞれP1が進行中だ。

そーせいグループ独自のStaR(安定化受容体)技術を用いて探索された新規経口GLP-1受容体作動薬(PF-07081532)が第2相臨床試験を開始したというニュースです。

気になるのはそーせいグループ独自と説明されている「StaR(安定化受容体)技術」です。初めて耳にしたものだったので、どのような技術なのか調べてみました。

1、そーせいグループが関わった医薬品

そーせいグループは創薬バイオベンチャーと呼ばれる会社です。複数の医薬品に関わっているのですが、導出や販売委託の形をとっているので直接関わることは少なく、聞き馴染みのない方もいるかもしれませんが、皆さんもご存知の薬に関わっている企業になります。

日本で販売されている医療用医薬品のうち、そーせいグループが関わったものをまとめてみます。

  • ノルレボ錠0.75mg:フランスのHRA社から導入する形で製造販売権を取得。その後、販売元のあすか製薬に製造販売権を承継。現在は、1.5mg製剤の販売に合わせて0.75mg製剤の販売は終了。
  • シーブリ吸入用カプセル50μg:イギリスのアラキス社が開発(グリコピロニウム臭化物の用途特許)。そーせいはアラキス社を買収後、ノバルティスに導出。
  • ウルティブロ吸入用カプセル:同上
  • エナジア吸入用カプセル:同上
  • オラビ錠口腔用50mg:フランスのBioAlliance Pharma社から導入する形で製造販売権を取得。当初は富山化学が販売を行なっていたが、現在は久光製薬が販売。

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ぺんぎん薬剤師
ぺんぎんやくざいし

4年制薬学部を卒業後、大学院では特許を取得。その経験を患者さんの身近な場所で活かしたいと考え薬局に就職。薬局では通常の薬局業務に加え、学会発表、研修講師、市民講座など、様々な形で「伝えること」を経験。自分の得た知識を文章にし、伝えていくことの難しさと楽しさを学ぶ。 薬局での仕事が忙しくなる中、後輩に教える時間がなくなり、伝える場としてブログ「薬剤師の脳みそ」の運営を開始。その後はTwitter、Facebook、Instagramなどの各種SNSも開始し、より多くの薬剤師に有意義な情報を提供できるメディアを目指して運営を続けています。

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