ぺんぎん薬剤師のスッキリわかる臨床ニュース

更新日: 2023年5月30日 ぺんぎん薬剤師

2023年3月15日薬価収載の新薬14製品

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新薬14成分24品目が薬価収載 モノヴァー、イジュドは即日発売 ゾコーバの一般流通は「近日中」

新薬14成分24品目が3月15日に薬価収載された。このうち鉄欠乏性貧血治療薬・モノヴァー静注(日本新薬)と、肝細胞がんや非小細胞肺がんを対象疾患とする免疫療法薬の抗CTLA-4抗体・イジュド点滴静注(アストラゼネカ)は即日発売した。

今回は2023年3月15日に薬価収載された新医薬品の特徴を簡単にまとめてみます。

今回薬価収載された医薬品の薬価については「中医協2425の記事」で詳しく紹介しています。

まずは今回紹介する新医薬品を一覧にまとめます。

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今回は新医薬品14製品(13成分)が薬価収載されています。

1、ラジカット内用懸濁液2.1%

製品名 ラジカット内用懸濁液2.1%
成分名 エダラボン
効能・効果 筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制
用法・用量 通常、成人に1回5mL(エダラボンとして105mg)を空腹時に1日1回
経口投与する。
通常、本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、
これを繰り返す。第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し、
第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間
休薬する。
製造販売元 田辺三菱製薬

ラジカット注、ラジカット点滴静注バッグの新剤形。注射製剤とは異なり、「脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善」は取得しておらず、ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis)に対する適応のみで承認されています。14日間の投与期と14日間の休薬期を繰り返して治療を行うのは注射製剤と同じです。長期間にわたって治療を行うため、経口製剤の登場により患者や家族の負担軽減が期待されます。

ラジカットの有効成分であるエダラボンはフリーラジカルスカベンジャーと呼ばれ、フリーラジカル消去作用を持っています。運動ニューロンを酸化ストレスから保護することでALSの進行を遅らせる効果が期待されています。

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ぺんぎん薬剤師
ぺんぎんやくざいし

4年制薬学部を卒業後、大学院では特許を取得。その経験を患者さんの身近な場所で活かしたいと考え薬局に就職。薬局では通常の薬局業務に加え、学会発表、研修講師、市民講座など、様々な形で「伝えること」を経験。自分の得た知識を文章にし、伝えていくことの難しさと楽しさを学ぶ。 薬局での仕事が忙しくなる中、後輩に教える時間がなくなり、伝える場としてブログ「薬剤師の脳みそ」の運営を開始。その後はTwitter、Facebook、Instagramなどの各種SNSも開始し、より多くの薬剤師に有意義な情報を提供できるメディアを目指して運営を続けています。

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