(23/11/22分)薬価収載新薬13製品解説
参考記事:新薬13成分35品目が薬価収載 4成分は即日発売 肥満症薬・ウゴービは24年2月22日発売予定
新薬13成分35品目が11月22日に薬価収載された。即日発売したのは高コレステロール血症治療薬・レクビオ皮下注(ノバルティス ファーマ)、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫及び濾胞性リンパ腫治療薬・エプキンリ皮下注(ジェンマブ/アッヴィ)、HER2陽性乳がん及び結腸・直腸がん治療薬・フェスゴ配合皮下注(中外製薬)、血友病A治療薬・オルツビーオ静注用――の4成分。大型化が見込まれる肥満症治療薬・ウゴービ皮下注(ノボ ノルディスク ファーマ)は2024年2月22日発売予定。
今回は、2023年11月22日に薬価収載された新医薬品の特徴を簡単にまとめてみました。
まずは、今回紹介する新医薬品を一覧にまとめました。
フォゼベル®錠
製品名 | フォゼベル®錠5mg フォゼベル®錠10mg フォゼベル®錠20mg フォゼベル®錠30mg |
一般名 | テナパノル塩酸塩 |
製造販売元 | 協和キリン株式会社 |
効能効果 | 透析中の慢性腎臓病患者における高リン血症の改善 |
新規作用機序である、Na+/H+ exchanger isoform 3(Na+/H+交換輸送体3:NHE3)阻害作用を有する高リン血症治療薬。消化管内のリンは傍細胞経路を通じて吸収されますが、フォゼベルは傍細胞経路によるリンの吸収を阻害する薬剤です。有効成分であるテナパノル塩酸塩は、腸管上皮細胞のNHE3を阻害することで、H+濃度を上昇させ、細胞内のpHを低下させます。その結果、傍細胞経路のリン透過性が阻害され、リンの吸収が低下します。