臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

更新日: 2020年10月7日 薬剤師コラム編集部

ハイリスク薬の服薬指導 第4回「免疫抑制剤」

ハイリスク薬の服薬指導 第4回「免疫抑制剤」のメイン画像

全国の薬剤師へ専門性の高い最新の医薬情報を提供している月刊誌ファーマスタイル。そのWEB版がm3.comで閲覧できるようになりました。薬剤師なら押さえておきたい医療記事を毎月ピックアップしてご紹介します。

免疫抑制剤は、免疫系の活動を抑制することにより、体内の過剰な免疫反応を抑える薬物であり、臓器移植における拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療などに対して用いられます。

服薬ケア研究会会頭の岡村祐聡氏は、「免疫抑制剤は、個々の薬理作用を把握しておけば服薬指導の際に問題になることは少ないといいます。ただし、その服薬指導の際、正しく免疫機構を理解せずに薬理作用の部分のみを患者に説明しても説得力に欠ける」と説き、免疫機構について理解することの重要性を強調しています。

免疫とは?

免疫とは、人体(自己)にとっての異物(病原微生物など)を「非自己」と判定して排除し、自己を守るためのシステムのことです。生体内で異物として認識され、抗体産生などの免疫反応を誘導する物質を「抗原」といいます。免疫系の構成因子は、リンパ球、好中球、マクロファージなどの免疫細胞(白血球)のほか、抗体、補体、サイトカインなどの免疫に関わる物質や分子、胸腺、骨髄、リンパ節、脾臓などのリンパ器官があります。

免疫学は、2000年前後から急激に発展しました。免疫の種類として自然免疫と獲得免疫の2つがあることはよく知られています。自然免疫は、非自己と認識したものに対して、無差別(非特異的)に働く免疫反応であり、免疫機構の一次防御としての役割を果たしています。皮膚バリア機能といった体表面での異物排除のほか、皮膚を通過した細菌やウイルスなどに対し生体内で機能します(炎症反応)。

一方、獲得免疫は、感染などによって生後新たに獲得される、より精密で強力な免疫反応のことをいいます。特定の異物に反応するリンパ球(T細胞、B細胞)だけが増殖し、これに対処します。このように自然免疫と獲得免疫の両者が互いに協調・活性化しあうことで、免疫機構が成り立っています。

続きは、是非下記の記事よりご確認ください。

極める!ハイリスク薬 連続講座 第4回 「これだけで安心! ハイリスク薬の服薬指導 免疫抑制剤」

極める!ハイリスク薬 連続講座 第4回 「これだけで安心! ハイリスク薬の服薬指導 免疫抑制剤」の画像 記事を読む

関連記事:薬剤師コラム

服薬指導とは?薬剤師が押さえておきたいポイントやコツを総まとめ

服薬指導に苦手意識を持つ薬剤師は少なくありません。ここでは、服薬指導を単なる説明や事務的な手続きで終わらないためのポイントについて解説します。

自分の服薬指導に納得がいきません。どうすれば?

自分の服薬指導に納得がいかないとの相談に「服薬ケア研究所所長 岡村祐聡氏」が改善点を分かりやすく解説します。

「解熱剤でも熱が下がらない!」と焦る母親への対応は?

臨床論文から得た知識を活用し、より説得力のある服薬指導をめざします。第4回は解熱剤の効果についてです。


まとめ

ご紹介した記事の他にも、ファーマスタイルでは最新の医療情報を豊富にそろえています。服薬指導や処方監査など、気になるテーマの記事はこちらからご確認ください。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

キャリア 糖尿病 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット 業界動向 ライフ・雑学 薬局経営 年収・待遇