花粉症の治療薬、結局どれを選ぶ?
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今年も花粉症シーズンがやってきた
日本気象協会によると2023年は、前シーズンに比べ春の花粉症飛散が多いと予測(第1報)。そのため2月頃からの花粉シーズン到来により、くしゃみや鼻水、鼻づまりなど不快な症状に悩まされる患者さんが多くなることが見込まれます。
そこで今回は、花粉症に対する薬物療養やアレルゲン免疫療法、抗体薬の近年の動向などについて、日本医科大学多摩永山病院の耳鼻咽喉科准教授・部長後藤穣氏に解説していただきました。
2019年時点での有病率は花粉症全体で42.5%、スギ花粉症で38.8%、スギ以外の花粉症で25.1%となり、いずれも経年的に増加傾向です。花粉症の病態については、T細胞とは異なる自然免疫系細胞の「2型自然リンパ球(ILC2)」がアレルギーの病態に関与することが示唆され、近年研究が進められている疾患です。
治療薬は3つの重症度と、症状から判断される2つの病型(くしゃみ・鼻漏型、鼻閉型または鼻閉を主とする充全型)により選択されます。抗ヒスタミン薬のうち、第一世代は眠気などの副作用や疾患によっては禁忌となり、小児への投与時には注意を要するため積極的に処方されることは少なくなりました。しかし薬局やドラッグストアで簡単に入手できる状況もあり、購入時には注意喚起が必要です。
現在第一世代の抗ヒスタミン薬でのさまざまな問題点は第二世代で改善され、ビラスチン(ビラノア®)やフェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ®)は、ほとんど脳内に移行しないことが分かっています。その他、舌下免疫療法(シダキュア)やオマリズマブ(ゾレア®)が保険適応となり、花粉症治療における薬剤選択肢が増えたという点では大きな進歩です。しかし服薬回数やタイミング、剤形などに対する意向は患者さんによって異なります。そのため薬剤を選択する上で、症状だけでなく患者さんの生活リズムを考えることも重要となります。
続きは、本記事よりご確認ください。
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