脂肪肝による心不全リスクと改善法は?
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脂肪肝による心不全リスクと改善法
「Nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)」は、アルコールやウイルスなどに起因しない脂肪肝の総称です。「非アルコール性」といっても少量の飲酒は含み(酒に含まれるエタノールに換算して1日あたり男性は30g以下、女性は20g以下)生活習慣との関係が深いため、患者数は増加傾向です。またNAFLD患者の中でも高齢者や男性、糖尿病または冠動脈性心疾患を有する人では心不全のリスクが高く、NAFLDではない人の3.5倍にも上ります。
そのため厚生労働省では、7月28日を含む1週間を「肝臓週間」とし、肝炎の病態や予防、治療などの正しい理解が進むよう普及・啓発を行い、肝炎ウイルス検査の受検を呼びかけています。
参考となる「お酒類のエタノール含有量」や「脂肪肝の改善運動」については、本記事よりご確認ください。
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