臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

更新日: 2023年9月26日 薬剤師コラム編集部

スタチン系10成分の重大な副作用は?

スタチン系10成分の重大な副作用は?のメイン画像

全国の薬剤師へ専門性の高い最新の医薬情報を提供している月刊誌ファーマスタイル。そのWEB版がm3.comで閲覧できるようになりました。薬剤師なら押さえておきたい医療記事を毎月ピックアップしてご紹介します。

重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)

厚生労働省医薬・生活衛生局は、2023年7月20日、配合剤を含むスタチン系薬剤10成分(アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン、ピタバスタチンカルシウム水和物等)について、重大な副作用に「重症筋無力症」を追加し、「重症筋無力症またはその既往歴のある患者」の投与に関する注意喚起をしています。今回は、重症筋無力症の症状とおもな治療法をご紹介します。

重症筋無力症(MG)の患者数は2018年の全国疫学調査で29,210人となり、2006年に比べて患者数が約2倍に増加しています。また自己免疫性の重症筋無力症に遺伝性はなく、発症年齢の中央値は59歳で、男性の方がやや高い傾向があります。臨床症状として骨格筋の筋力低下があり、運動の反復により筋力が低下する(易疲労性)、夕方に症状が憎悪(日内変動)するのが特徴です。また眼症状は初発症状となることが多く、眼瞼下垂や複視などの症状がみられます。さらに四肢筋の筋力低下よりも、嚥下障害や構音障害の症状が強く出現する場合もあり、全体の1割程度では筋脱力が急激に悪化し、呼吸筋麻痺をきたして人工呼吸器による管理が必要となる「クリーゼ」(急性憎悪)を起こすこともあります。

「重症筋無力症のおもな治療法」「症状に対する受診勧奨の目安」は、本記事よりご確認ください。

重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)の画像 記事を読む

関連記事

新薬・再生医療用等製品9製品が薬価収載

ピヴラッツなどの新薬及び再生医療用製品に関する情報です。全身型重症筋無力症、乾癬、非小細胞肺がんなど、治療薬の薬効分類や効能・効果、薬価が掲載されています。

慢性GVHDの初回治療にイブルチニブは有用か

臨床的に重要だと考えられる論文について、医師の視点で見解を示しています。今回は慢性GVHDの初回標準治療であるコルチコステロイドの有効性やステロイド減量時のコントロール、副作用に関する内容です。

視神経脊髄炎と重症筋無力症、新型コロナワクチンへの免疫応答を明らかに

大阪大学は、新型コロナワクチン接種後の免疫応答に関する研究結果を公表。免疫抑制剤投与中の患者に対するワクチン接種後の抗体価、抗体産生低下の要因について示唆しています。

まとめ

ご紹介した記事の他にも、ファーマスタイルでは最新の医療情報を豊富にそろえています。服薬指導や処方監査など、気になるテーマの記事はこちらからご確認ください。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

キャリア 医薬品情報・DI 糖尿病 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット 業界動向 薬物療法 年収・待遇