臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

更新日: 2023年10月31日 薬剤師コラム編集部

ジェネリック医薬品の供給状況は?

ジェネリック医薬品の供給状況は?のメイン画像

全国の薬剤師へ専門性の高い最新の医薬情報を提供している月刊誌ファーマスタイル。そのWEB版がm3.comで閲覧できるようになりました。薬剤師なら押さえておきたい医療記事を毎月ピックアップしてご紹介します。

【特集】ジェネリック医薬品の供給不安を招いた要因分析

小林化工の水虫薬に睡眠薬の成分が混入した問題が発端となり、現在でも供給不安の状況は続いています。特にジェネリックで薬剤の入手が難しい状況です。そこで今回は、ここまで長引く供給不安はなぜ起こったのか、その原因と供給不安解消のためにどのようなことが必要なのか。「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」のメンバーでもあり医薬品政策に詳しい神奈川県立保健福祉大学教授の坂巻弘之氏にお話しを伺いました。

2012年12月、小林化工が製造販売を行う経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50mgに睡眠薬の成分が混入し、服用した人に健康被害が続出するという事案が発生した後、メーカー国内大手の日医工でもGMP違反が発覚。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、薬機法)に基づく業務停止の行政処分が下されました。また行政処分は出ていないものの、承認書通りに製造していなかった製品や、製造に問題があり規格不適合となった製品の自主回収や出荷停止が多数発生した結果、医薬品の供給不安が発生しました。

ここまで不正な製造が横行した背景として、国の医療費抑制政策の一つとしてジェネリック医薬品の使用を推奨し、2023年度末までに全都道府県でシェア80%以上という目標が掲げられたことによる急速な市場の拡大があります。さらに法令遵守に対するコンプライアンスの意識の低さとガバナンスが機能していなかったことが原因にあることは明確です。

現在、国の動きとして、「情報共有の仕組みについてのワーキンググループ」、「産業改革のための検討会」が立ち上がり改善に向けて対策が検討されており、1日でも早く現在の供給不安が解消され、将来的な医薬品供給不安を回避するための対策がとられていくことが望まれます。

「供給不安が解消されない理由とリスク分析」「供給不安解消までの目安」は、本記事よりご確認ください。

【特集】ジェネリック医薬品の供給不安を招いた要因分析の画像 記事を読む

関連記事

疑義照会、勤務医と開業医とも「効率化の余地あり」

薬剤師からの疑義照会の在り方を見直す余地について、m3.com医師会員にうかがった意識調査の結果です。疑義照会を受ける頻度や薬剤師の権限拡大に関する貴重な意見が寄せられています。

2022年度医療費、コロナ前の2019年度と比べ5.5%増

厚生労働省は、2022年度の概算医療費の集計結果を公表。診療種類別医療費の対令和元年度伸び率、調剤医療費(電算処理分)の動向が分かる情報です。

ドラッグ・ラグなど「薬価上の対応策が急務」、中医協で意見聴取

薬価制度や2024年度薬価改定に関する話題です。日本市場における薬価の予見性や共連れルール、後発医薬品を取り巻く状況について言及しています。

まとめ

ご紹介した記事の他にも、ファーマスタイルでは最新の医療情報を豊富にそろえています。服薬指導や処方監査など、気になるテーマの記事はこちらからご確認ください。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 糖尿病 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 業界動向 薬物療法 年収・待遇 OTC医薬品 ファーマスタイル