抗菌薬が効かなくなるAMRとは?
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AMR対策の動向と薬剤師が担う服薬指導
「AMR(Antimicrobial resistance)」とは、細菌が薬剤耐性を獲得して、抗菌薬が効かなくなることです。以前はペニシリンで治療できる感染症も多くありましたが、薬剤耐性により治療できない感染症が増加しています。そのため、AMR対策の世界的な動向として、2015年に世界保健機関(WHO)の総会で、薬剤耐性(AMR)に対するグローバルアクションプランが採択されました。その初回のアクションプランを踏まえ、2023~2027年の抗菌薬削減に向け以下の目標が掲げられました。
・2027年までに人口1,000人あたりの一日抗菌薬使用量15%
・経口薬のうち第3世代セファロスポリン系40%
・フルオロキノロン系30%
・マクロライド系25%
・カルバペネム系の静注抗菌薬20%
さらに、2022年の診療報酬改定では、従来の感染防止対策加算の見直しがあり、感染対策向上加算1~3および外来感染対策向上加算が新設され、感染対策向上加算1では、J-SIPHEなど、地域や全国のサーベイランスへの参加も施設基準のひとつとなっています。そのため、自施設において、抗菌薬処方量の実態調査や、WHOから提唱されている「AWaRe分類」を用いた抗菌薬の質を評価し、患者さんへの服薬指導を行うことも大切です。
服薬指導に役立つ「抗菌薬意識調査2023」や「抗菌薬に対する一般国民の意義」は、本記事よりご確認ください。
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