【薬局ヒヤリ・ハット事例】疑義照会の内容とは?
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Case1 処方医への不適切な情報提供
ゾコーバ錠125mgが処方された患者より、市販薬の新ルルAの服用を聴取。薬剤師は、新ルルAに含まれる無水カフェインがゾコーバ錠125mgと併用禁忌であると考え、処方医に疑義照会したところ、ゾコーバ錠125mgが削除となりました。この事例は、薬剤師がクリアミン配合錠の一般的名称を見て、無水カフェインを含有する一般用医薬品とゾコーバ錠が併用禁忌であると誤認したことが要因です。そこで、以下の注意すべき薬剤のポイントが紹介されています。
・ゾコーバ錠は、頭痛治療薬クリアミン配合錠(エルゴタミン酒石酸塩、無水カフェイン、イソプロピルアンチピリン)と併用禁忌である。(併用により、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用のおそれ)
・新ルルAは無水カフェインを含むが、ゾコーバ錠は無水カフェインとは併用禁忌ではない。
薬局ヒヤリ・ハット事例「メチコバール錠とリョウシンJV錠」、その他の関連する参考情報は、本記事よりご確認ください。
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