30代の転職を成功させる!薬剤師に採用担当が求めることやシビアな点


30代の薬剤師が転職を成功させるには、事前の準備が大切です。準備をしっかり行うと、自身の経験やスキルを最大限に活かせる職場に巡り合う確率が高くなります。
特に、資格取得や条件整理、転職サイトの活用は、より好条件の職場に巡り合うための有効な手段です。
本記事では、30代ならではの転職の強みのほか、成功のための具体的なポイントを詳しく解説します。理想のキャリアを築くための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
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30代薬剤師が転職を成功させるポイント5つ

30代薬剤師が転職を成功させるには、まず、以下の5つを意識しましょう。
- 転職する理由を明確にする
- 自分の経験を活かせる職場を選ぶ
- 資格やスキルをアピールする
- 条件を決め手優先順位を付ける
- 薬剤師特化の転職サイトを活用する
一つ一つ、詳しくみてみましょう。
転職する理由を明確にする
30代の薬剤師が転職を成功させるには、転職の理由をしっかり明らかにすることが大切です。理由があいまいなままだと、職場選びや今後のキャリアに迷いが生じてせっかくのチャンスを活かせなくなります。
たとえば、調剤薬局から病院へ移りたい場合でも、患者対応を深めたいのかそれとも新しい専門分野に挑戦したいのかで選ぶ環境は変わってきます。はっきりとした目的があれば面接の際にも筋が通り、自分に合った職場を探しやすくなるでしょう。
特に、30代はこれまでの経験を糧にして強みを発揮できる時期でもあるからこそ、転職の理由を明確にすることが自信をもって前に進むうえでの近道になります。
ちなみに、平成27年度に転職した人のアンケート結果では、離職理由のトップは「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」という結果になっています。人間関係を変えたいのか、勤務時間を変えたいのかを明確にすると、理想の企業に出会えるでしょう。
参照:平成 27 年転職者実態調査の概況 /厚生労働省
自分の経験を活かせる職場を選ぶ
30代の薬剤師が転職を成功させるには、自分の経験を発揮できる職場を選ぶことが大事です。理由としては、これまで積み上げてきた知識や技術を活かせる環境ほど即戦力と見なされやすく、早い段階から活躍の場を広げられる可能性が高いからです。
調剤薬局で患者対応の力を磨いてきた人なら、丁寧なやりとりを重視する病院や在宅医療の現場でその強みを発揮できます。経験を具体的に伝えれば採用担当者の理解も深まり、自分に合った役割を得やすくなります。
そのため、これまで培ってきた能力を活かせる職場を選ぶことが、30代の転職を充実したものへと導くうえでの大切な一歩となります。
資格やスキルをアピールする
30代の薬剤師が転職を成功させるには、資格やスキルをしっかりアピールすることが大切です。新しい職場が即戦力になれる人材を求めているため、知識や経験をはっきり示すほど評価されやすいからです。
調剤経験が豊富な人なら、その実績を強みとして提示するだけでも病院や調剤薬局で頼りにされやすく、在宅医療や地域連携といった分野にも活躍の場が広がります。
企業側が即戦力の人材を求める理由は、研修や育成にかかるコストや時間を大幅に抑えられるからです。たとえば、3ヶ月間研修期間を設けると、単純に3ヶ月分の給料が研修費となります。さらに、別途研修費がかかる場合もあるのです。
現在の資格や技術を具体的に伝えておけば、採用担当者も採用後にどんな働き方をするかをイメージしやすくなるでしょう。
条件を決めて優先順位を付ける
30代の薬剤師が転職を成功させるには、希望する条件を整理し、そのうえで優先順位を付けましょう。将来の働き方を考えながら迷いを減らすためにも、あらかじめ自分の軸をはっきりさせておくと安心です。
勤務時間の柔軟性を重視するなら、シフトを調整しやすい職場を選んだほうが長く働きやすいでしょう。給料やスキルアップの機会といった要素もまとめて比べれば、自分に合った転職先を探しやすくなります。
その過程で譲れない部分と妥協できる部分を明確にすれば、行動の優先度がさらにはっきりするはずです。
薬剤師特化の転職サイトを活用する
30代の薬剤師が転職を成功させるには、薬剤師特化の転職サイトを活用しましょう。その理由は、一人で求人情報を探していると情報量が限られ、自分に合った募集を見落としやすいからです。
薬剤師向けのサイトでは、専任スタッフから履歴書の書き方や面接対策について手厚いサポートを受けられます。さらに、非公開求人を紹介してもらうと、思いがけない好条件の職場に出会える可能性もあります。転職サイトを活用する際は、利用者の口コミを調べてからサービスを選べば、自分の希望を満たしやすいでしょう。
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調剤薬局やドラッグストアで30代薬剤師に求められるスキル

調剤薬局やドラッグストアなど、転職先として多い業種には、特に以下の3つのスキルがあると優位です。
- コミュニケーション力
- 実務経験や調剤スキル
- 知識や情報を収集するスキル
詳しくみていきましょう。
コミュニケーション力
調剤薬局やドラッグストアでは、患者や他のスタッフとの関わりが欠かせません。30代といえば、ある程度社会人経験を積んでいるため、まず、基本的なコミュニケーションについては問題がない前提で見られます。調剤薬局やドラッグストアでは、様々な人とコミュニケーションをしなくてはならないため、仕事をスムーズに進めるためにも、円滑な意思疎通が求められます。
調剤薬局やドラッグストアに勤務する場合、処方内容の確認や薬の説明に加えて、患者さんの不安をやわらげる言葉かけも大事です。気配りが良好な関係を生み、周囲との協力体制を強めるきっかけになります。
30代は、職場で任される役割が広がりやすい時期だからこそ、相手としっかり意思疎通が図れるかどうかが大きなポイントです。コミュニケーション能力を磨いておけば、転職先になじみやすく成果にもつなげやすくなるでしょう。
実務経験や調剤スキル
30代の薬剤師が、調剤薬局やドラッグストアへの転職を成功させるには、実務経験と調剤スキルを示すことが大切です。多くの職場では即戦力として働ける人を求めており、これまでの知識や技術がわかれば、評価されやすくなります。
実務経験は、企業が採用選考の際に重視する項目で最も多かった部分です。
参照:若年者雇用を取り巻く現状 /厚生労働省
調剤業務を手際よく進められる人ほど、新しい環境でも素早く対応できると判断され、採用に結びつく可能性が高まるでしょう。さらに、患者さんの不安に寄り添ってきた経験は、医師や看護師との連携にも活かせるため、予想外の好条件を引き寄せることもあります。
実務で培った強みを具体的にアピールすれば、これまでの歩みを活かした転職に大きく近づくはずです。その結果、新しい職場でも信頼を得やすく、これからのキャリアを広げるきっかけにもなるでしょう。
知識や情報を収集するスキル
30代の薬剤師が転職で実績を残したいなら、日々の情報収集を習慣にして知識を更新し続ける意識が欠かせません。医学や薬学は進歩が早く、最新の治療法や薬剤を把握しているだけで即戦力として評価されやすいからです。
薬剤師向けのサイトで、臨床研究の動向やガイドラインの改訂を定期的にチェックしたり、新たに開発された医療機器や疾患の傾向を自発的に調べたりするのをおすすめします。学び続けることは大切です。
30代に薬剤師の採用担当が求めるもの

採用担当者が30代の薬剤師に求めるのは、以下の3点です。
- 即戦力として現場で活躍できるか
- 長期的に安定して勤務できるか
- 薬剤師として十分な知識とスキルを備えているか
30代は経験や実績が重視される年代であり、企業は即戦力としての適性に加え、会社への定着度や専門性の高さを見極めています。転職活動では、上記のポイントを意識し、実務経験やスキルを具体的に伝えましょう。
30代薬剤師の転職シビアなポイント

ここでは、シビアなポイントを解説します。主に以下の3つがあります。
- 過去に転職を何度も行っていると採用されづらい
- スキルや実務経験がないと転職が難しい
- 最初から年収がアップするわけではない
一つづつ、見ていきましょう。
過去に転職を何度も行っていると採用されづらい
30代の薬剤師が転職を検討する際、過去の転職回数が多いほど採用面で不利になりがちです。採用担当者は長く活躍してくれる人材を求めるため、短期間で何度も職場を変えてきた履歴を警戒しやすいのです。
たとえば、一年ほどで退職を繰り返していると「またすぐ辞めるのでは」と疑われ、採用をためらわれる場面もあります。それでも、転職の理由やそこで学んだこと、今後の方向性を誠実に伝えれば、評価を取り戻すチャンスは十分にあるでしょう。
30代までに培ってきた専門性や働き方への考え方をしっかりアピールすれば、自分らしいキャリアを築くうえで採用担当者の理解を得やすくなります。
過去に転職を何度も行っている人は、自分が面接官の立場だったら?と考えて受け答えを考えるのがおすすめです。自分が面接官だったらこの人を採用したいと思える受け答えであれば、転職回数が多くても採用される確率は上がるでしょう。
スキルや実務経験がないと転職が難しい
30代の薬剤師が転職を考えるなら、まずは自分のスキルや実務経験を客観的に見直すことが大切です。たとえば、製薬会社やCRO(医薬品開発業務受託機関)は、新卒からキャリアを築いた人材を好むため、未経験の中途採用には慎重です。治験コーディネーターやMRなどは高度な知識と実績が求められ、30代での未経験転職は難易度が高まります。
一方で、人手不足が続く調剤薬局やドラッグストアなら、調剤未経験でも採用を検討してもらえるケースがあります。調剤薬局やドラッグストアに応募をする場合は、基礎知識に加えてコミュニケーション力をしっかり示すと、即戦力として期待されやすいでしょう。
さらに、30代ならではの落ち着きや柔軟な思考は、職場になじむうえで大きな強みになります。これまで培ってきた長所を明確にアピールすれば、厳しい転職市場のなかでも次のステップをつかみ取りやすくなります。
最初から年収がアップするわけではない
30代の薬剤師が転職を検討する段階で「最初から年収が大幅に上がる」と期待しすぎるのは危険です。仮に入職直後に前の職場より高い給与をもらえたとしても、その後も継続して収入を上げられるかどうかは、実際の仕事ぶりや人間関係の築き方で大きく変わります。
たとえば、新しい職場になかなか馴染めず、周囲との連携がスムーズに取れなければ、昇給や昇進のチャンスは遠のきがちです。一方、30代までに身につけた専門性や柔軟な発想を早い段階で示せば、評価されるスピードが上がり、将来的な収入アップにつながりやすくなります。
転職後の姿勢と成果がものをいうので、安易に「最初から給料アップ」と思い込まず、着実なキャリア構築を念頭に置くことが大切です。
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転職を考えているならば、30代は良い年代

30代薬剤師の転職成功には、経験やスキルを活かせる職場選びと明確なキャリアプランが重要です。
即戦力としての強みをアピールし、資格取得や転職サイトの活用で好条件の職場を見つけましょう。一方、転職回数の多さやスキル不足が課題となる場合もあるため、準備を怠らないことが大切です。
未経験業種に挑戦するなら、30代のうちが適切なタイミングです。40代では求められるものが増え、選択肢が狭まるため、早めの行動で理想のキャリアを実現しましょう。
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