30歳で薬剤師をやめてワーホリへ…後悔しない生き方を選択した私


「このまま同じ毎日を繰り返して、後悔しないだろうか?」「一度仕事を離れてやりたいことに挑戦してみたい」そんな思いを抱いている薬剤師の方もいるかもしれません。
私は30歳で勤めていた薬局を退職し、ワーキングホリデーを利用して海外に行くことを決意しました。
この記事では、私が安定した仕事を手放して海外に飛び出した理由、ワーホリでの経験が薬剤師としてどのような意味を持ったのか、そして帰国後スムーズに復職するためのポイントについてお伝えしていきます。同じような迷いを持つ方の参考になれば嬉しく思います。
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(エムスリーキャリア)

ワーホリに行きたいと思ったきっかけ

ワーキングホリデー(ワーホリ)とは、18歳から30歳までの人を対象に、観光や就労を目的として海外で一定期間滞在できるビザの制度です。英語を学びたい、海外で働いてみたい、旅をしながら暮らしたいなど、目的は様々です。
「薬剤師だけ」の人生へのモヤモヤした気持ち
私が仕事を辞めてワーホリを考え始めたきっかけは、日々仕事に追われる中で「このまま一生同じことを続けるのか?」というモヤモヤした気持ちが芽生えたことでした。
薬剤師としての仕事には忙しさの中にもやりがいを感じていましたが、気づけば仕事中心の生活になっていて、「何のために働いているのか」という目的を少しずつ見失っていたように思います。
もともと旅行や英語を学ぶことが好きだった私は、ワーホリを利用して海外で生活してみることに興味を持ち始めていました。
30代で安定を手放す怖さと、帰国後への不安

そんなふうに悩み始めた頃、ちょうど30代という節目を迎え、自分のキャリアをどう築いていきたいかを考えるタイミングでもありました。
この年齢で一度仕事を離れるという決断は、これまで築いてきたものがリセットされてしまうかもしれない、20代の時よりも経験を求められる30代では復職が難しいかもしれないという不安もありました。
それでも30歳で仕事をやめてワーホリを選んだ理由

不安を感じながらも、私がワーホリに行くことを決めた大きな理由は、安定を選んでこのまま目的を見失ったまま薬剤師として仕事を続けるよりも、たとえリスクがあったとしても一度きりの人生で「心からやりたい」と思えることに挑戦してみたいという気持ちが強くなったからです。
さらに以前一度転職をしている経験から、薬剤師の資格や実務経験があれば、一度離れても再び仕事に戻ることはそれほど難しいことではないとわかっていたことも、背中を押してくれました。
薬剤師の転職のハードルはそれほど高くない
「薬剤師の資格があるなら、そのまま働き続けるのが一番良い」
「これからキャリアを積んでいく30歳で仕事を辞めるのは勿体無い」
と言われることも多いですが、私は薬剤師という資格があるからこそ、一度離れてやりたいことをやってみるのもひとつの選択肢だと思います。
もちろん一度仕事を離れることにもデメリットはありますし、望むキャリアがあるのであれば遠回りになるかもしれません。しかし復職できる柔軟性があるからこそ、私は安心して新しい挑戦に踏み出せました。
新たな経験が薬剤師としての強みに

約1年間のワーホリ期間中、私は薬剤師とは関係のない仕事をしていました。ただ、薬剤師の仕事を離れた生活の中でも、今後薬剤師として復帰するときに必ずプラスになると思える変化がありました。
多くの人との出会い、価値観の変化
まず一つは、さまざまな国籍や文化的背景を持つ人との出会いを通して、自分の価値観が大きく広がったことです。
薬剤師は薬を扱う仕事であると同時に、患者さんや医療スタッフなど、幅広い人とコミュニケーションをとることが求められます。それぞれ異なる考え方や背景を持つ人と接した経験は、医療者として今後より柔軟な姿勢で人と向き合う上で、大きな力になると感じています。
自分で道を切り開く行動力
海外生活は決してキラキラした楽しいことばかりではありません。仕事や住む場所を自分で探し、生活の基盤を自分で築いていく中で大変なこともたくさんあります。
しかし、自分で問題を解決していくしかない環境に身を置き、自分の力で乗り越えていく実感が持てたことは、薬剤師として現場でイレギュラーな状況に遭遇したときにも、冷静に自分で判断し動く力となっていくはずです。
再発見した“薬剤師の仕事”の魅力
薬剤師という仕事はあまり目立たず、縁の下の力持ちに徹する場面も多いと感じていましたが、今回の経験を通じて「こんなにも信頼してもらっているんだ」と実感しました。
周りの方々が、健康に不安を感じたときにすぐに相談をしてくれ、自分の知識や経験を通じて安心感を届けられたことは、薬剤師として誇らしく思える瞬間でもありました。
この経験は「今後、自分は薬剤師としてどう患者さんと向き合っていきたいのか」をあらためて深く考えるきっかけにもなりました。
帰国後の復職を成功に導く3つのポイント

ワーホリに行ってみたいけど、帰国後の復職を考えると仕事を辞めるのが不安だという人もいるかもしれません。先ほどもお伝えした通り、薬剤師としての復職はきちんと準備をすれば、それほどハードルの高いものではありません。
ここからは、帰国後スムーズに復職ができるように、知っておくべき3つのポイントをご紹介します。
①帰国後どのように働きたいかを考えておく
帰国後すぐに復職をしたい場合は、ワーホリが終わる前から「帰国後にどんな働き方をしたいか」をしっかり考えておくことが大切です。自分の理想の働き方や生活スタイルをはっきりさせておくことで、転職活動も目的意識を持って進められます。
このステップが曖昧だと、転職先を選ぶ際に迷いや後悔が生まれやすいため、まずは自分の希望や価値観をあらかじめ整理しておくと良いでしょう。
②自分がこの経験で得たものを明確にしておく
仕事から長く離れることは転職活動において大きなデメリットだと感じる人も多いと思います。しかし、その期間に得られた、他の人が経験していないことこそ自分の「強み」だと考えましょう。
現場から離れていた期間の経験や成長を、薬剤師としてどのように活かしていくのかをきちんと伝えられるように準備しておくと、自信を持って復職活動に臨むことができます。
③不安な場合は転職エージェントを頼る
転職活動の全てを自分一人で行うのは大変なことです。特に一度仕事を離れてブランクがある人は不安や疑問も多いでしょう。そんなときには、薬剤師専門の転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントは、あなたの希望や状況を丁寧にヒアリングし、条件に合う職場を紹介してくれます。また、面接対策や履歴書の書き方のアドバイスなど、転職成功に向けて手厚くサポートをしてくれます。
メールやZoomなどでも相談に乗ってもらえる場合が多いので、海外からでも安心です。一人で悩まず経験豊富なプロと一緒に進めることで、スムーズに転職活動を行えるので、まずは相談だけでも気軽にしてみると良いでしょう。
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30代でも新たな挑戦はできる!自分が納得できる選択を

30歳で薬剤師を辞めてワーホリに挑戦することは大きな決断でしたが、得られた経験はかけがえのないものとなりました。仕事を続けるにしても、新しいことに挑戦するにしても、その後の行動次第で後悔のないものにしていくことができると思います。30代であっても、薬剤師であれば転職はそれほど難しいものではありません。他人の目や常識に縛られず、自分が納得できる選択をしてください。
もし迷った時は、周りの人や専門家に相談しながら、将来の選択肢を広げていきましょう。
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