「専門用語がわからない…」患者を不安にさせない服薬指導術
[目次]
非表示
新人薬剤師の皆さん、日々の業務お疲れ様です。学んできた知識を患者さんのために活かしたい、と意気込むあまり、つい専門用語を交えて詳しく説明してしまった経験はありませんか?特に知識が豊富そうな患者さんを前にすると、「このくらいなら伝わるはず」と無意識に言葉を選んでしまうこともあるかもしれません。
しかし、その「良かれと思って」の説明が、実は患者さんを不安にさせ、クレームにつながるケースがあります。薬剤師の「伝えたつもり」と患者さんの「理解した」の間には、時として大きなギャップが存在するのです。
今回は、具体的なクレーム事例をもとに、患者さんの背景を思い込みで判断する危険性と、万が一の際に信頼を回復するためのクレーム対応の最適解を一緒に学んでいきましょう。
「タケキャップ」を処方された患者さんの背景
<患者さんのデータ>
70代女性 Bさん
<処方内容>
タケキャブ錠10mg 1錠
朝食後 30日分
患者さんの問い合わせ「専門用語がわからず薬の飲むのが不安…」
「説明が早口すぎるし、専門用語がわからずちんぷんかんぷん。薬の服用に不安が残ります…」
以下から患者さんの問い合わせに最適な返答を選んでください。
- 「申し訳ございません。専門用語が多くて分かりにくかったですね。『プロトンポンプ阻害薬』とは、胃酸を作る機能を直接抑える、という意味です。この仕組みについて、もう一度ご説明いたしましょうか」
- 「大変失礼いたしました。早口になってしまったかもしれません。ご不安にさせてしまい申し訳ないです。特にどの言葉や説明が分かりにくかったか、具体的に教えていただけますでしょうか」
- 「大変申し訳ございませんでした。私の勝手な思い込みで、分かりにくいご説明になったと存じます。ご不安な気持ちにさせてしまい、すみません。改めて、簡単な言葉でご説明させていただけますでしょうか」
回答と解説