【OTC医薬品の選び方】妊婦や授乳婦に販売できる湿布薬は?

1.妊娠中や授乳中は「痛み」のトラブルが多い
妊娠中や授乳中はさまざまな痛みのトラブルが付きまといます。生活に支障が出るほどの痛みを抱えて過ごしている方もいるでしょう。具体的に「湿布薬を使って痛みを抑えたい」と思うシーンには、次のようなものがあります。
腰痛
多くの妊婦が経験するツライ腰の痛み。妊娠中は胎盤から分泌されるリラキシンというホルモンの影響により、骨盤や関節の靱帯が柔らかくなります。ここへ大きくなったお腹の重みが加わることで、腰に負担がかかりやすくなるのです。
お腹が大きくなることで体の重心が前に集中し、反り腰になることも関係しています。また授乳中は、ついつい猫背になりやすく、腰に負担がかかる姿勢を長時間続けなければいけないこともあり、腰痛になりやすいものです。
坐骨神経痛
腰痛と同様に、リラキシンや大きくなったお腹の影響で坐骨神経痛になることがあります。椎間板や脊柱管が圧迫され、お尻や脚に痛みが生じてしまうのです。妊娠中だけではなく、産後も筋肉の衰えや関節のゆるみによって坐骨神経痛に悩まされている方は少なくありません。
腱鞘炎
腱鞘炎は授乳中に起こりやすい症状の1つです。沐浴や授乳、抱っこなどで手首に負担がかかりやすいため、腱鞘炎になりやすくなります。サポーターをつけて過ごす手もありますが、なかなか育児を休むことはできないため慢性的に痛みに悩まされやすいのが特徴です。
このように妊娠中や授乳中はさまざまな痛みのトラブルに見舞われます。とくに妊娠中に腰痛に悩まされている方は多い印象です。私がドラッグストアでこれまでに妊婦や授乳婦から実際に受けた相談も、腰痛に関する内容がほとんどでした。ある調査によると、妊娠中に腰痛を経験する方は約80%にも及ぶ1)そうです。
2.妊婦や授乳婦にも販売できるOTCの湿布薬
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