NSAID(非ステロイド抗炎症薬)の服薬指導の正解とは?関節リウマチ(RA)疼痛管理
- 関節リウマチ治療における「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の“役割”と“限界”について
- 「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の薬物動態と患者背景によるリスクの違い
- 「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」を安全に使用するための患者指導と最新エビデンス
「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」は、痛みや炎症の軽減に広く用いられる薬剤です。
関節リウマチ(RA)でも関節痛やこわばりの改善に不可欠ですが、消化管障害、腎機能障害、心血管障害などの副作用も伴います。そのため、薬剤師は非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の特徴とリスクを理解し、患者ごとに最適化して使えるよう支援する必要があります。
本コラムでは、関節リウマチ(RA)治療における非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の位置づけと、安全に活用するためのポイントを整理します。
関節リウマチ(RA)治療における「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」とは?
「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」は「シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害」によりプロスタグランジン合成を抑制し、炎症・疼痛を軽減します。
関節リウマチ(RA)では「抗リウマチ薬(DMARD)」開始時の疼痛・炎症コントロール目的で併用されますが、疾患修飾作用はなく、“対症療法”の位置づけです。
従来、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)は「COX-1阻害」による消化管障害が課題でした。一方、「COX-2選択的阻害薬(セレコキシブなど)」は消化管安全性を改善したものの、長期投与では心血管障害のリスクが残ります1)。
ガイドラインでは「必要最小量・短期間使用」を原則とし、「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」併用や肝腎心機能、妊娠など患者背景を踏まえて薬剤選択を行うことが推奨されています1)2)。
図1:関節リウマチ(RA)治療における「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の位置づけ
(関節リウマチ診療ガイドライン2024改訂を参考に筆者が作成)
患者のフォローアップに役立つ「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の薬物動態
「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の多くは経口吸収後、血漿アルブミンへ90%以上結合し、CYP2C9を中心とした肝代謝を経て腎排泄されます1)3)5)。
半減期は薬剤により異なり、「ロキソプロフェン」約1.25時間、「セレコキシブ」約8時間、「メロキシカム」約18時間と幅があるため、効果持続時間の違いに注意が必要です。1)4)5)。
低アルブミン血症や高齢者では遊離型が増加するため副作用リスクが上昇し、腎毒性や消化器毒性に注意が必要です6)7)。
薬剤師は腎機能、併用薬、服薬期間を定期的に確認し、患者ごとに“Dose Adjustment(用量調整)“を検討することが求められます。
関節リウマチ(RA)治療における「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」の患者指導の正解とは?
関節リウマチ(RA)における「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」使用患者では、副作用早期発見と適正使用が鍵です。