離島の薬局をDIY!?利用者&従業員目線での継承薬局の再建方法とは?
こんにちは!薬剤師キクオです。私は島根県にある隠岐の島で薬局経営をしているアラサーです。前オーナーが経営していた昔ながらの地域の健康薬局を引き継いで現在に至ります。そして「地方創生」をキーワードに薬局経営以外の取り組みもしています。今回は従業員が自ら離島薬局をDIYしよう!と動いた、報告や経営者目線の気付きを話します!
これから薬局経営をする方の参考になればうれしいです。それでは、いきましょう!
薬局継承は不要なスペースを見つけろ!?従業員が閃いた「目線の大切さ」
みなさんは薬局待合室に座ったことがありますか?また座った時の目線でなにか考えたことはあるでしょうか?
患者さんによって座った時の高さは異なりますが、実際に薬剤師自身が利用者目線で待合ソファに座ってみることは大切ですよね。弊社では従業員の薬剤師が自ら「患者さんの座るレイアウトや目線を考えましょう」と意見を言いました。すぐに実践。
当初、薬局入り口のすぐ左に待合室がありましたが、待合のソファを薬局奥にある投薬台近くに移動しました。そうすれば、ソファに座ると薬剤師が調剤・鑑査を行っている姿が見られます。
そして座った場所からはテレビが見られるのですが、テレビを見ると必ず「半額セール」のPOPを見る導線となっているのです。結果、薬局入口にはスペースができて、新しい事業を実施できる場所が爆誕。薬局内の不要なスペースが消えて、全体を広々とさせることに成功しました。
売れないものは削除!「半額セール」の力
継承薬局あるある!?かもしれませんが、薬局に置いてあった商品の中には不動在庫が目立ちました。具体的には以下です。
- 生活用品
- 健康食品
- 市販薬
ピア中央薬局では上記のラインナップを整理すべきと考えていました。来てくれる方は商品数が多くなり過ぎると選ぶことを放棄してしまいます。市販薬の相談をされる薬局なのですが、生活用品の相談はあまりされないんですよね。
「さて、どうやって売っていこう…」というときに考えたのが「半額セール」です。
私は、薬局を継承してから数カ月後に半額セールの場所を設置しました。
利用者に声掛けを実施すると実に8割ほどの方が興味を持ってくれます。「生活用品は半額だとうれしい」と一度に5.6つ購入してくれる方もいました。
継承した時点では市販薬や生活用品も含めての値段だったので、少しでも利益になるように半額セールのコーナーを作って販売をし始めたのでした。この提案も働く薬剤師くんと一緒に考えました。すごいぞ!
薬局を自らDIY!薬剤師だけど薬剤師らしくない働き方を!
薬剤師の従業員のやりたいことの1つに「暗い印象の薬局に光を入れたい」という希望がありました。改装費用の補助金の申請も調べていますが、自分たちでできることは自分たちで作ろう。私はその経験も今後いきるかもしれないと思っています。
薬剤師だけどDIYに精通ができる人材ってすごくない?しかも薬剤師であるFくんは、 自主的にDIYを実施してくれています。会社にいわれたからやるのは普通。でも自分ごととして薬局のことを考えて動く姿には素直に人として尊敬をしています。
そんな彼が、DIYで薬局をキレイにしたいのは、テンションを上げて働くため!それは従業員本人目線であり、また、来ていただいている地域の方がどう思うのかを考えているのです。
薬剤師だから薬のことだけを仕事に!もよいと思いますが自分が考えてサービスを作る経験は持っていたいものです。過疎化気味の離島ではありますが、若い人のパワーを島外にも伝えていきたいです。
従業員Fくんが隠岐の島に来て感じたこと
今回薬剤師のFくんに実際に隠岐の島に来て感じたことを聞いてみました。
Fくんは、患者さんの目線を持ち、薬局DIYも考えて提案をしてくれています。
キクオ「実際に隠岐の島の薬局に来てどう?」
Fくん「圧倒的に雪!地元では雪が降らないので驚きました!」
キクオ「雪、やばいよね(笑)。俺も驚いたもん。後は薬局作りでどんなことを意識してる?」
Fくん「薬局に光が射すような雰囲気作りを考えています。全体的に暗い薬局でしたが、自分が入ることで明るくなって、観光客も入ってくれる薬局にしたいです!」
キクオ「実際に患者さんからも模様替え?広くなったね!と言われるもんね〜。じゃあ、実際に島での患者さん対応ではどんなことを感じた?違いとかあったら教えて!」
Fくん「今までと違う点は、患者さんからはあまりせかされないことですね。以前は薬局でバタバタしていたのですが、患者さんも島だからかゆったりしている印象です」
キクオと一緒に働くことになったFくん。薬局DIYをしながら常に新しい取り組みにチャレンジをしています。この薬局でコーヒー提供をする。そんな夢も絶対に叶えようね!
まとめ
従業員の薬剤師Fくんに島の薬局の印象を聞いてみました。島って聞くとなんだかなぁと思うかもしれませんが、実際に働いてみるとここでしかできない体験ができるとキクオは思っています。誰と一緒に働くのか、誰に医療を提供していくのか、薬剤師だけど薬剤師らしくなくてもいいじゃない。楽しくのんびりといきましょう。
今回の離島薬局のお話はここまで!それではまた!
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