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想いを繋ぐ!離島薬局経営物語

更新日: 2022年8月23日 キクオ

離島薬局だけ?隠岐の島のあるある5選と薬局経営の学び

離島薬局だけ?隠岐の島のあるある5選と薬局経営の学びメインの画像1

こんにちは!薬剤師キクオです。私は島根県にある隠岐の島で薬局経営をしているアラサー薬剤師です。昔ながらの地域の健康薬局として経営されていた薬局を引き継いで現在に至ります。「地方創生」をキーワードに薬局経営以外の取り組みもしています。
今回のテーマはこれって隠岐の島の薬局だけ!?地域の患者さんの暮らしを元にしたあるある!?を説明していきます。またそこから通常の薬局と離島の薬局経営の違いが見えてきたので、最後には薬局経営者としての意見も述べていきます。
これから薬局経営をする方の参考になればうれしいです。それでは、いきましょう!

隠岐の島あるある5選

①車のスピードが異様に速い。もしくは遅い

「いや、後ろから抜かしてくる車おる!」
「信号無視ではないけど、ギリギリ青で信号を渡ってる!」

これって隠岐の島あるある?
と、思ったら、ゆっくりと走る車も…(笑)。
信号が多くない地域だからなのか、以前私が住んでいた愛知県と比べると、自家用車の運転が荒いかもしれないと思いました。
愛知県も急な割り込みが多いといわれることがありますが、隠岐の島の場合は極端で、スピードを出し過ぎている車や逆にじいちゃんばあちゃんが運転をして時速30㎞くらいのスピードの車もあるのです。

こ、これは隠岐の島だけでなく、離島あるあるかな!?(笑)

生活時間はゆっくりと流れているけど、セカセカとしている面もあったりします。

②派遣看護師と仲良くなる

隠岐の島の病院は医療従事者不足です。私が暮らす隠岐の島は特に医師と看護師が不足しているようでした。と、いうのも地域の病院に勤める係長とお話する機会があり、そこで働く看護師が高齢化し、派遣看護師が多い状況を知ったのです。派遣のメンバーを束ねるのが好きな正社員の看護師もいるのが島国らしい。派遣看護師が来たときには病院が借りている社宅に医師、看護師、薬剤師が集まり、みんなで小規模な宴をするのです。

初めて私が参加したのは家の前のガレージでのBBQでした。看護師さんだけでなく、そこには役場の方の姿もありました。派遣看護師やその地域の看護師さんと少しだけ仲良くなるのは離島あるあるかもなと思いました。バーベキュー最高!!

③海産物を地域の方からいただける

海に囲まれている島国、隠岐の島。港には〇〇丸など船がそこら中にあり、島国らしい風景が広がります。私は釣りをしませんし、今まで知り合いに漁師はいませんでした。隠岐の島にいると、患者さんから「ほれ!」ととびきり美味しいサザエをいただいたり、スポーツジムで仲良くなったおじいさんから「薬局に寄ったよ!」とぷりぷりの岩ガキをプレゼントされることもありました。
いや~、海鮮はお酒に合う。痛風になっちゃうよ。
冬はカニなど地元出身の事務さんからも海産物がいただけるのは島っぽいあるあるだと思います。

④夜の星空が格別にキレイ

夜20時くらいになると外は真っ暗。だって街灯が少ないんだから。隠岐の島に来て驚いたことは本当に手が届くのではないかと思えるくらいに、クッキリと大きな星が見えることでした。田舎あるあるになってしまうかもしれませんが、静かな夜を独り占めした気分になれますね。
はぁ~、このまま1人どっかにいきたい。小さいことで悩んでいたりするのはバカバカしく思えてきます。仕事を終えて、キレイな星空を見ながら家に戻るのは最高です。
道端で深呼吸しても、のびのびと身体を伸ばしてもぜんぜん誰も見ていません(と、いうか人が少ない)。そんなときには、薬剤師がこの島にいるんだ~としみじみすることありますね。

⑤衛生用品や農業用の製品の相談が多い

歯ブラシある?威力のある農薬ある?保湿剤はなにがいい?船酔いの薬は?などなど地域性もあるのかいろんな相談が薬局にはきます。島あるあるには船酔いの薬が1つ挙げられました。ウチの薬局でもよく購入されますよ。
あとは男性用避妊具の相談があり驚きました。男性用避妊具を地元のドラッグストアで購入をすると、レジ担当は遠い知り合いで、購入したのがバレてしまい、恥ずかしい。それゆえに、こそっと薬局に相談をしてみようというケースも経験しました。愛知県にいるときには考えられない相談でした。
街の保健室、街の寺子屋などの表現がピッタリな島の薬局なのでした。

想いを繋ぐ!離島薬局経営物語の画像1

隠岐の島の海産物

普段の仕事と違いを見つけて経営にいかそう!

それでは、都心と地方で薬局の違いはどんなところにあるのでしょうか?薬局経営者の目線で考えてみましょう。

<都心の場合>
物事の変化を受け入れる傾向がある
→ジェネリック医薬品の供給不足において、理解をしてくれる方が多い印象。後発品のパーセンテージが下がりにくい。
近くにライバルの薬局があると、立地によっては異なる薬局に行かれる場合がある。

<地方(離島)の場合>
物事の変化を嫌う
→昔からずっと同じ薬を飲んでいることが多く(かかりつけ医も同じ)ジェネリック医薬品の変更さえ理解をしてくれない方が多い。
先発品をジェネリック医薬品に変更提案をしてもなかなか変更してくれない印象。後発品のパーセンテージが下がる恐れがある。
薬剤師に属人的で、一度信頼を勝ち取るとずっと来てくれる。

この意見は、あくまでも客観的かつ愛知県の薬局と島根県の薬局を私個人が比較したときに思ったことなので、参考程度にしてください。

想いを繋ぐ!離島薬局経営物語の画像2

薬局で働く姿

まとめ

いかがでしたでしょうか?離島ならではを体験していますが、都心との比較をすることで、患者さんとの接し方、地域との取り組み方、薬局の在り方も変化すべきではと考えるようになってきました。基本的に島外から来る人はなんで来たの?と質問されることが多いのですが、理由を話すと応援をしてくれたりと温かい島だなと感じます。
患者さんの悩みをしっかりと聞くことは都心でも地方でも変わらず実施したいですよね。今回はこの辺で、それではまた!

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キクオ
現役薬剤師ブロガー

薬学部をストレートで卒業後、新卒で入社した職場で社会の洗礼を受ける。周りから「人が変わった」と言われるも、心配いらないと、謎の強がりを見せる。その後、頭皮を気にする。
働き方と未来を考えて転職を決意。病院や薬局、派遣薬剤師を経験。今後は「個人の薬剤師がどう社会に貢献出来るか」に興味あり。
「どーせ仕事をするなら楽しく」をモットーに現職の調剤薬局で楽しく働いています。「薬剤師は日本中に浪漫を届けたい」をテーマに薬剤師・薬学生向けのメディアを運営しています!

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