離島薬局における勉強方法!どうやって薬剤師は臨床を学ぶの?
こんにちは!薬剤師キクオです。私は島根県にある隠岐の島で薬局経営をしているアラサー薬剤師です。昔ながらの地域の健康薬局として経営されていた薬局を引き継いで現在に至ります。「地方創生」をキーワードに薬局経営以外の取り組みもしています。
今回は離島薬局における薬剤師の勉強方法についてお話しします。また少しだけ経営に関してもリンクして話していきます。
それでは、いってみましょう!
隠岐の島ではどうやって勉強をしているの?<医療事務>
まずは医療事務さんをピックアップ。
正直、隠岐の島では医療事務さんが勉強できる環境は整っていないです。
薬局で働くスタッフは正社員の医療事務1名、パートの医療事務1名で運営しています。
隠岐の島の薬局では市販薬の相談が多くあります。そして、医療事務さんが登録販売者を目指し、資格取得をしてくれれば、第二類、第三類の商品も販売可能になります。現在正社員の医療事務さんが登録販売者を目指して頑張っています。弊社では新しく入社をするパートの事務さんにも薬局事務の書籍を購入し、支援しています。
事務さんに対してアカデミックな勉強会をするわけではないですが、ポップの描き方などの講座は開きたいなぁと、日々「自分から行動をする学び」に取り組んでいます。
隠岐の島ではどうやって勉強をしているの?<薬剤師>
私も薬剤師です。MSさん経由で勉強会を開くことがあります。が、実際にMRが離島に来て実施するよりオンラインによる勉強会が多くなっています。しかも時間も10分程度で、新薬の紹介だけなんてこともあります。
ほかには、地域の勉強会を病院主体で実施することもあります。また、本土の勉強会では現地+Webでのハイブリッド開催も実施可能となっています。
私の中では、座学も大切なのですが、やはり現場で勉強をしてほしいと思います。問題提起からの解決、そのスピードをいかに早くするかです。現場ではやはり患者さんや医師、看護師から求められることを愚直に学んでいく必要はあるのかなと思います。
次のタームでもお話しますが、医療情報がやはり都心と比べると遅れている可能性があるからこそ、薬局、薬剤師として離島にはチャンスがあると思っています。
離島の医療は情報が遅れている!?
「離島の医療情報はアップデートされていないのでは?」。私がそう思ったのは内科の処方せんであまり見かけないSU剤が出たり、血液サラサラの薬の新薬があまり処方されないという事実があったからです。
たしかに離島の医療はやや遅れているかもしれません。そこに薬局や薬剤師がどう介入していくのか?それをしばらく考えて薬局経営をしていきました。キーワードとなるのは地域連携です。総合病院と連携をすること、介護や商店に薬局経営者・薬剤師が自ら出向くこと。ニーズを足で確かめて時に薬剤師主体の勉強会を開くことも良いかもしれません。
誰かに知識を教えるには自分も一生懸命に学ばないといけません。
昔、優等生の友人は自分でテストの問題集を作成していました。彼は教師になった気で、私にそのオリジナル問題を渡していたのです。純粋に「同じ年なのに凄い」と思ってしまいました。誰かに対して真剣に教える環境だと、指導者は必死になりますね。
薬局経営と薬剤師の学びは売上アップに繋がるのか?
経営者目線で言えば自己研鑽、自己投資はとても素敵なことであると感じます。しかし、それを現場で発揮できていないと評価されないことも多いのではないでしょうか?薬剤師として薬の知識を付けてもそれを患者さんや医師に対して発揮しなければ宝の持ち腐れです。売上アップの1つの指標となるのが「かかりつけ薬剤師」です。認定薬剤師やかかりつけ薬剤師になると手当が数万円増える薬局もあります。
私は、どうやって現場に学びの還元ができるのかを考えたいです。
患者さんが満足をして帰ってもらうには疑義照会が必要なのか?それとも心のこもった会話やサービスが求められているのか?薬剤師といっても、薬の知識だけがすべてではありません。接遇や礼儀、相手を楽しませることも大切なのかもしれませんね。
薬学の知識はすぐに現場の売上アップに繋がらないかもしれませんが、広い視野を持ち、薬剤師として、人間としての学びを支援したいなと思っています。
まとめ
隠岐の島という離島では薬剤師の臨床のアップデートをしなければいけないと感じています。でも、まずは目の前の人口減少や高齢者の増加をわれわれでどうしていくのかを薬局単位、地域とタッグを組んで解決していかなければいけないなと思いました。薬剤師は一生勉強ですが、人間力も日々学んでアップデートしていきたいですね。
今回はこの辺で!それでは、また!