見える景色が変わった。外来がん治療認定薬剤師としての働き方
やぎざいし先生
薬剤師/外来がん治療認定薬剤師
経歴:大学卒業後、病院薬剤師として就職。2022年、外来がん治療認定薬剤師の認定取得。入院・外来のがん治療および緩和ケアに従事している。病院勤務の傍ら、当該資格認定を目指す薬剤師向けの支援活動や、「やぎざいし」名義でブログ/Twitterでの薬の知識の発信、医療系ライターとしても活動中。
「ファーマシストの流儀」第16回は、外来がん治療認定薬剤師として活躍中の通称「やぎざいし」先生です。認定取得のために苦労したことから、取得後の働き方の変化、そして今後認定を目指す方への支援活動など、外来がん治療認定薬剤師としての流儀を伺いました。
薬剤師の未来を見据えた認定取得
はじめに、やぎざいし先生の経歴と現在のお仕事について教えてください。
やぎざいし先生(以下、敬称略):大学卒業後に就職した病院で、病院薬剤師として6年目を迎えました。
今年、「外来がん治療認定薬剤師(Accredited Pharmacist of Ambulatory Cancer Chemotherapy:以下、APACC)」の認定を取得し、入院と外来のがん領域の服薬指導・抗がん剤の調整などにも積極的に関わることができるようになりました。希望して緩和ケアのチームに入らせていただいて、そちらにも関わっています。
APACCにチャレンジしようと思われたきっかけは?
やぎざいし:本気で取得しようと決心したのは一年ほど前ですが、それ以前から薬剤師の未来を見据えたときに、何か武器になるものがあったほうがいいなと考えていたことが大きいです。
薬剤師として何か武器をもったほうがいいというのはよく言われることかと思いますが、僕自身、薬剤師3年目のときに「このままでは知識が足りなくて、なあなあで薬剤師をやってしまう」と壁にぶつかったことがありました。
病院での直属の上司が有資格者だったこともあり、相談して少しずつがん領域に関わらせていただくようにしました。
もともと、大学の卒業研究もがん領域で、興味のある領域だったということもありました。