服薬コンプライアンス向上のための記事まとめ|Dr.竜平の服薬コンプライアンス

更新日: 2020年1月26日 Dr. 竜平

ポリファーマシー対策で薬剤師ができることとは

ポリファーマシー対策で薬剤師ができることとはの画像

参考資料:
高齢者の医薬品適正仕様の指針2018(厚生労働省)
高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015(日本老年医学会)
平成30年度診療報酬改定の概要 (厚生労働省)

高齢化が進むにつれて、服薬コンプライアンス不良な患者が急激に増加しています。理由としては本人の病識の無さや認知機能の問題、家族の理解などが挙げられます。
私は内科医として、そういった背景を考慮しつつ、薬剤師と相談し、いかにして内服していただくか、処方を調整することがあります。また一包化や服薬カレンダーを用いて内服忘れや過剰内服を防ぐ指導もしています。
本シリーズでは、クリニックの副院長として働く内科医の私が、日々、診療の現場で考える「服薬コンプライアンスの課題」と、薬剤師に期待することをお伝えします。

ポリファーマシーに関するまとめ記事はこちら


前回は「医師が知りたいお薬手帳の中身」についてでしたが、今回は、ポリファーマシーの対策について語ります。私自身も訪問診療に関わり、ポリファーマシーの問題点を見つめるようになりました。患者さんのことを考えると、医師だけでなく、薬剤師、医療関係者の協力も必要です。

たくさんの薬を飲むポリファーマシーには有害な事象リスクがある

75歳以上の高齢者が増加するにつれて、多剤服用がさまざまな問題を引き起こすことが明らかになりました。ポリファーマシーは「単に服用する薬剤数が多いことだけではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランスの低下などの問題につながる状態」と定義されます。実際に何剤以上内服している状態をポリファーマシーとするかは議論がありますが、6剤以上で有害事象が増えたというデータがあります。
個人的にも患者さんが内服薬を5〜6剤内服していると、多いなという印象を受けます。私が経験した症例では、1日20剤以上も(!)内服している方がいました。それだけの量の薬を飲むのが苦にならないか心配してしまいます。
では、それらの薬が本当に必要かというと…実はそんなこともないのです。「それなら不要な薬や重複している薬をどんどん削れば良いのでは?」と思うでしょうが、そううまくいかないのが臨床現場です。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

Dr. 竜平の画像

Dr. 竜平
ドクター りゅうへい

地方の医学部を卒業後、大学病院で脳神経内科診療に従事しました。その後、実家のクリニックに副院長として入職し内科診療を行なっています。また在宅医療にも興味を持ち診療業務を行なっています。趣味は格闘技やプロ野球観戦です。
QRコード 薬キャリLINE

「薬剤師タイプ診断」や「薬剤師国家試験クイズ」薬剤師の最新情報や参考になる情報を配信中!右のQRコードから登録をおねがいします!

キーワード一覧

服薬コンプライアンス向上のための記事まとめ|Dr.竜平の服薬コンプライアンス

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

25万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

薬剤師あるある 服薬コンプライアンス 医薬品情報・DI 薬物療法・作用機序 服薬指導 疑義照会 ライフ・雑学 マンガ 薬剤師に聞きました ポリファーマシー