【診療報酬チャンネル りゅう】この算定は取れる?取れない?

更新日: 2024年12月14日 りゅう

「調剤管理加算」のことが徹底的に知りたい!“チリツモ点数” ってどういうこと?

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こんにちは、りゅうです!今回は「調剤管理加算」をテーマに解説します。

今回はQ&A方式で、テンポよく読める記事をお届けします。まだ算定したことがないという薬剤師さんもすでに算定したことがある方も、ぜひご参考にしてください!

「調剤管理加算」って、どんな点数?

調剤管理加算は、何の点数の加算ですか?
調剤管理料です。「調剤管理"料"」に「調剤管理"加算"」が付くのは独特のネーミングなので混乱しやすく注意が必要です。
調剤管理加算は、何点ですか?
3点です。
2024年度改定で変更点はありますか?
ありません。元の点数である調剤管理料は、算定要件に文言の追加がありましたが、大きな変更点ではありません。

「調剤管理加算」の算定要件・施設基準を詳しく知りたい!

調剤管理加算の算定要件・施設基準は何ですか?
主な要件を図表でまとめましたのでご参照ください。
「調剤管理加算」のことが徹底的に知りたい!“チリツモ点数” ってどういうこと?の画像1

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「調剤管理加算」の算定要件・施設基準/点数、頻度、疾患・状態、指導料、施設基準

調剤管理加算の施設基準にある「服用薬剤調整支援料」とはどのような点数ですか?
簡単に言うと「処方医に減薬提案を行う」ことを評価する点数です。
「服用薬剤調整支援料」の1と2の違いは何ですか?
支援料1(125点)は、2種類以上の内服薬が減薬となった結果までを評価する上位区分の点数です。支援料2(110点・90点)は、減薬の提案自体を評価する下位区分の点数です。
「調剤管理加算」の施設基準を満たすには、2種類以上の減薬が必要となる「服用薬剤調整支援料1」が必要ですか?
いいえ。施設基準には「服用薬剤調整支援料を1回以上算定した実績を有する」と記載されていることから、服用薬剤調整支援料1か2いずれかを1回算定すれば満たすものと解釈できます。
「調剤管理加算」のことが徹底的に知りたい!“チリツモ点数” ってどういうこと?の画像2

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「調剤管理加算」を算定するまでの手順イメージ

「服用薬剤調整支援2」を算定できた場合、いつからいつまで調剤管理加算を算定できますか?
施設基準より「服用薬剤調整支援料の直近の算定日の翌日から翌年の同月月末までの間」となります。簡単に言うと「服用薬剤調整支援料を算定した次の日から約1年間」です。
つまり、どういうことですか?
私見ですが、勇気を出して減薬提案を行えば、その後1年間は調剤管理加算の算定要件を満たす患者さんに3点ずつ加算できることになります。

ですので、調剤管理加算を算定する上で大きなハードルとなる「服用薬剤調整支援料」を何とか1回算定していただきたいと思います。
ここまでをまとめると、どうなりますか?
「調剤管理加算」は3点と小さな点数です。しかし、一度算定できるようになると、約1年間は対象患者さんに算定し続けることができるチリツモ点数(塵も積もれば山となる点数)です。減薬提案が必要な「服用薬剤調整支援料」をいかに算定するかがポイントとなります。

薬剤師からの減算提案。医師にはメリットがあるの?

減薬提案を受ける医師側にメリットはありますか?
はい。医科診療報酬の薬剤総合評価調整管理料(区分番号B008-2)の算定要件を満たすことになります。
薬剤総合評価調整管理料とはどのような点数ですか?
簡単に言うと「6種類以上の内服薬を2種類以上減薬」したことを評価する点数です。服用薬剤調整支援料1の医師向けの点数と理解できます。
薬剤師からの減薬提案が、薬剤総合評価調整管理料の算定要件なのですか?
医師自ら2種類減薬しても算定できる点数です。算定要件には「保険薬局からの提案を踏まえて、処方内容の評価を行い、処方内容を調整した場合には、その結果について当該保険薬局に情報提供を行う。」との記載もあります。

つまり、薬剤師さんからの提案(=服用薬剤調整支援料)の場合でも算定できます。
薬剤総合評価調整管理料の注意点はありますか?
生活習慣病管理料と併算定できないことが挙げられます。

2024年度改定で、高血圧・糖尿病・脂質異常症が特定疾患療養管理料の対象から外され、多くの内科医が生活習慣病管理料を算定することとなりました。

この点数は調剤報酬で言うところの「かかりつけ薬剤師包括管理料」のように多くの点数が包括されて、併算定できる点数が限定されます。

医師への減算提案はハードルが高い…どうすればいい?

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大学卒業後、第一三共株式会社にて約5年間勤務。MRとして開業医、市中病院、大学病院を担当。現場で培った知識と経験はたっぷり蓄え、現在はその経験を活かしてフリーランスとしてフットワーク軽く活動中。YouTubeメインチャンネル「医療費節約チャンネル」では約8万人の登録者を抱え、医療費に関する情報をわかりやすく発信。サブチャンネル「診療報酬チャンネル」でも約3万人の登録者に向け、診療報酬に関する専門的な内容を提供している。医療制度の複雑な内容を初心者でも理解できるように噛み砕いて説明することに注力している。

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