アジルサルタンの薬価が安い理由は?
参考記事:厚労省・後発品承認 初後発は14成分 アジルバ後発品に12社39品目 アジルバ、レブラミドにAG
2023年2月に承認された後発品が多く使用されていて、後発医薬品の薬価算定は一定のルールに基づいて行われています。そこで今回は、アジルサルタンに着目した例で解説します。
厚生労働省は2月15日、後発医薬品として22成分81品目を承認した。後発品として初めて承認されたものは14成分(剤形の追加含む)。企業数・品目数ともに最多は高血圧症治療薬・アジルバの後発品で、12社39品目が承認された。このうち武田テバファーマの製品はオーソライズド・ジェネリック(AG)で、7社は先発品にはないOD錠の承認を取得した。初後発14成分のうちAGは、現時点で明らかになっているのはアジルバ後発品のほか、ブリストル・マイヤーズ スクイブ販売が承認を取得した抗造血器悪性腫瘍薬・レブラミドの後発品の2製品となる。各企業からの薬価収載希望を経て6月に追補収載され、発売される予定。
1、アジルバ錠とアジルサルタン錠の薬価の違い
まずはアジルサルタン先発品(アジルバ錠)と後発品(アジルサルタン錠/OD錠)の薬価を比較してみます。
アジルサルタン 薬価の比較 |
先発品 (円/錠) |
後発品 (円/錠) |
薬価差 |
10mg | 93.70 | 24.70 | ▲69.00 |
20mg | 140.10 | 37.00 | ▲103.10 |
40mg | 210.10 | 55.50 | ▲154.60 |
標準用量の20mgを後発品に切り替えると1日あたり100円 薬価が下がることになります。薬剤料にして1日あたり10点、30日分で300点、医療費にして3,000円、自己負担は3割負担で900円下がる計算になります。年間で考えれば一人あたりおよそ36,000円の医療費削減効果ということになります。