腹部の張りとイライラ症状。医師の判断は?
同じ処方内容でも医師によってさまざまな意図があります。処方医はなぜそう書いたのか?薬剤師の疑問とともに、どのような症例が考えられるのかを医師へうかがいました。
この処方箋の意味はなんだろう?そんな薬剤師の疑問に答える、シリーズ「処方箋の裏側」。毎回、一つの症例をもとに、薬剤師の疑問に対して数名の医師が処方医の意図を読み解きます。
神経内科の患者の症例
「この処方意図は?」薬剤師なら誰もが経験する場面ではないでしょうか。一つの処方箋から医師の意図を読み解くシリーズ「医師が読み解く処方箋」。第2回は、神経内科の処方科目です。同じ処方内容でも、患者さんの症状とそれに対する医師の処方はさまざま。処方箋の裏側に隠れる医師の処方意図をさっそく見てみましょう。
年代 | 81歳男性 |
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症状 | 3年ほど前に同神経内科へ来院。 その時はリフレックス1/2錠を処方されたが服用を中止した。 ▼
他院の内科にて腹部膨満感、ガスのたまりがひどくガスコン40㎎×3を処方してもらったが改善せず、倍量にするもお腹の張りは治らず。▼
3年ぶりに同神経内科に来院。お腹の張りがひどく、肩こりが激しくなり、少しイライラする。 ※ガスコンは現在使用していない |
処方 | ドグマチール50mgとアンプリット25mgを毎食後 テトラミド10㎎を就寝前に処方 |
医師の見解
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多くの医師がイライラの原因を心因性のものと判断しました。また、患者が81歳と高齢であることを考慮して、経過観察ののちに処方変更を提案する意見も集まりました。一つの処方でも医師によってさまざまな処方意図があることがわかります。次回は「整形外科の症例」についてご紹介します。
脳神経内科