長期化した膝の痛みにNSAIDsを処方した意図とは?
同じ処方内容でも医師によってさまざまな意図があります。処方医はなぜそう書いたのか?薬剤師の疑問とともに、どのような症例が考えられるのかを医師へうかがいました。
この処方箋の意味はなんだろう?そんな薬剤師の疑問に答える、シリーズ「処方箋の裏側」。毎回、一つの症例をもとに、薬剤師の疑問に対して数名の医師が処方医の意図を読み解きます。
整形外科の患者の症例
「この処方意図は?」薬剤師なら誰もが経験する場面ではないでしょうか。一つの処方箋から医師の意図を読み解く、シリーズ「医師が読み解く処方箋」。第3回は、整形外科の処方科目です。同じ処方内容でも、患者さんの症状とそれに対する医師の処方はさまざま。処方箋の裏側に隠れる医師の処方意図をさっそく見てみましょう。
第1回は「ニキビ治療に塗り薬なし 処方医の意図は?」
第2回は「腹部の張りとイライラ症状。医師の判断は?」
年代・症状 | 30代女性・ひざの痛みを長期抱えている |
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処方 | トラマールOD25㎎を服用していた ↓ 「効き目が弱くなってきた」との患者の訴え 処方変更(1):サインバルタ20㎎を分1で投与 ↓ 2日後 副作用により中止 処方変更(2):ツムラ28+ノイロトロピン+ ジクロフェナク37.5㎎×2+ガスターD10㎎×2 |
整形外科の医師の見解
慢性疼痛に効果的な鎮痛剤としてサインバルタを処方。また、炎症性疾患のためにNSAIDsを処方したのではないかと推察する医師が多くいました。医師の意図を読み解く臨床事例の参考になればと思います。