薬剤師業界、2024年度の診療報酬改定で何が変わる!?

更新日: 2024年4月4日 青島 周一

薬局経営にも大きな影響!?-調剤基本料および地域支援体制加算の改定動向

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診療報酬改定まとめ

連載の第1回目は、基本調剤料に関する見直しの重要論点を整理したうえで、敷地内薬局に対する改定内容と、薬局企業の業績への影響を考察します。また、地域支援体制加算の改定動向と、保険薬局で注力すべき業務内容を整理したいと思います。

※本記事は中央社会保険医療協議会 総会(第584回)1)における「個別改定項目について」2)などの公式資料に基づき、最新かつ正確を期するよう務めておりますが、今後の疑義解釈などによって内容に変更が生じる場合あります。

インフレの影響を考慮した基本調剤料のプラス改定

保険薬局事業において、最も基本的な調剤報酬である調剤基本料は、全体的にプラス改定となりました。その背景として、日本における物価水準の持続的な上昇(インフレーション)を挙げることができます。

総務省統計局によれば、2020年を100とした消費者物価指数は、2023年12月は106.8であり、2022年12月と比較しても2.6%の上昇を認めています3)。なお、消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。当然ながら、消費者物価指数が上昇するほど、モノやサービスの値段が高くなっていることを意味します。

一方で、薬剤師の賃金は必ずしも上昇していません。そのため、

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青島 周一
あおしま しゅういち

2004 年城西大学薬学部卒業。保険薬局勤務を経て2012 年より医療法人社団徳仁会中野病院(栃木県栃木市)勤務。特定非営利活動法人アヘッドマップ共同代表。
主な著書に『OTC医薬品 どんなふうに販売したらイイですか?(金芳堂)』『医療情報を見る、医療情報から見る エビデンスと向き合うための10のスキル(金芳堂)』『医学論文を読んで活用するための10講義(中外医学社)』

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