一包化監査支援システムが凄い!富士フイルムの開発秘話
高齢化社会の進展により、年々必要性が増している「薬の一包化」。患者の利便性と安全性を高めるのに有効だが、この一包化により薬剤師の業務はより煩雑で負担の多いものになっているのも事実です。そこで富士フイルム株式会社によって開発されたのが、一包化の監査を支援するシステム「PROOFIT 1D(プルーフィット ワンドース)」。システムの開発背景や苦労、薬剤師の反応、そして今後の展望について、開発・営業担当者に聞いた。
一包化監査支援システム開発のきっかけと構想
包化監査支援システムを開発しようとしたきっかけを教えてください。
営業・柿元さん 当社は、写真フィルムを主体としたビジネスから業態転換を図る中で、これまで培ってきた技術を活かせる分野として医薬品分野に進出しました。その後、医薬品ビジネスを通じて薬剤師や医療関係者とコミュニケーションする中で、「富士フイルムがもつ写真技術を生かして、薬局の役に立てることができないか」という提案を頂きました。実際に、薬剤師業務の中で効率化したい作業はどんなものか、どんなニーズがあるのかをヒアリングしてみたところ、一包化監査業務の大変さが見えてきました。
富士フイルム富山化学株式会社 医薬IoTソリューション部
マネージャー 柿元 修さん
高齢化によって処方される薬が増え、一包化の重要性が増しているのはもちろん、ジェネリック医薬品の普及が進み、薬の種類が格段に増えていることも、監査業務の大変さを増す要因になっているようでした。さらに多くの薬局では慢性的に人手不足が続いており、子育て期の薬剤師の欠勤や退職などで、これ以上業務負担を増やしたくないというのが本音のようでした。比較的高齢の薬剤師からは、一包化の監査は目を酷使するので疲れるし、正確に確認できているか不安だとの声もありました。
そこで一包化の監査を機械・システムによって支援することを目的に、開発をスタートさせました。
包化監査支援システムを、具体的にどんなものにしようと考えましたか。
営業・柿元さん 機械・システムによる作業の自動化に当たって、正確性とスピードの両面を追い求めました。精度が高くても人間のチェックより遅ければ意味がありませんし、早くてもエラーばかりではこれも用を為しません。どちらも妥協せずに開発を進めました。
開発に苦労したポイントと、市場の反応
開発において難しかった点はなんでしょうか。
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