薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2021年4月8日 鈴木 猛弘

点鼻薬の今昔物語~粉になった理由、使う前に振る理由

点鼻薬の今昔物語~粉になった理由、使う前に振る理由メインの画像1

錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、テープ剤、注射剤のほか、点鼻薬、吸入薬、点眼薬……「薬」には色々な剤型があります。普段から何気なく扱っているその剤型にも、実は意外な歴史、意外な開発の経緯があります。
第2回のテーマは「点鼻薬」です。点鼻薬と言うと、まず思い浮かぶのは液体のお薬ですよね。花粉症に用いるステロイドの点鼻薬などでは、「使用前によく振りましょう」と患者さんによくお伝えしているかと思います。そんな一般的な点鼻薬とは少し異なる、特徴的な点鼻薬のお話しをしていきたいと思います。

リノコートパウダースプレー鼻用(ベクロメタゾン プロピオン酸エステル)

「リノコートパウダースプレー」はアレルギー性鼻炎に対して使用されます。冒頭でお話ししたような一般的な液体状の点鼻薬とは違って、粉体の点鼻薬です。なぜ粉体の点鼻薬なのでしょうか?その謎に迫ってみます。

「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(以下、BDP)」は、1964年に国内で局所用合成副腎皮質ホルモン剤として開発されました。1981年にフロンガスが用いられたアルデシン®、アルデシン®ミニ鼻用が承認発売されています1)。しかし、フロンガスは環境問題や鼻腔粘膜への刺激性が懸念されていたこともあり、製剤の改良が急務でした。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

鈴木 猛弘の画像

鈴木 猛弘
すずき たけひろ

薬剤師 / 認定薬剤師
ひまわり調剤 新川崎薬局所属
2013年 大学卒業後、保険調剤薬局で従事
EBMやNBMについて学び実践を試みる傍ら、お薬や医療に関わる歴史について学び、 ブログやTwitterを通して情報発信を行っている。

薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 ライフ・雑学 薬局経営 マンガ 医療クイズ 選定療養 失敗列伝