医薬品の安全確保・安定供給に向けて
1. 安定確保医薬品を選定し対応
基調講演は日本薬剤師会の安部好弘副会長より「医薬品の安全確保・安定供給」が登壇。2020年9月に開催された「医療用医薬品の安定確保に関する関係者会議」においての議論の取りまとめや、新しい概念「安定確保医薬品」の社会的位置づけへの理解、近年の現状、制度的な問題点、医薬品のシームレスな医療供給のための様々な施策構築の必要性などについて講演した。
安部副会長は冒頭で昨今の医薬品の供給不足について、自身も薬剤師人生で初めての経験としたうえで、医薬品の安定確保を図るための取り組みについて解説しました。医薬品の安定供給については、各企業に一義的な責務はあるものの、国も積極的な関与が必要であると訴え、医療上必要不可欠であって、汎用されており、安定確保について特に配慮が必要な医薬品を「安定確保医薬品」として選定し対応を進めていると言及しました。
・安定確保医薬品の定義
わが国の安全保障上、国民の生命を守るため、切れ目のない医薬品供給が必要で安定確保について特に配慮が必要な医薬品