薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2022年6月21日 児島 悠史

薬局の感染対策、一度見直そう3~待合室のレイアウト

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未知の感染症に対して、わからないなりにも色々と“できること”を探って対策をしてから2年半、新型コロナウイルスの特性や感染が起きやすい状況というのはかなり詳細にわかってきました。当初は“できること”の1つとして取り入れた対策であっても、今の情報を踏まえて改めて評価してみると、意外と続ける必要性の低いものや、むしろ辞めてしまった方がメリットのあるものもあるかもしれません。各対策が、具体的に誰をどんなリスクから守っているのか?という視点で、改めて検証してみましょう。

要検討事項1:並んで座るのを禁止したソファ

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新型コロナウイルス感染症では、“物理的な距離”をとることが重要な予防策になることが知られています1)。これは、人との距離をあけることで、飛沫を直接浴びるリスクを減らすことができるからです。通常、咳やくしゃみをした際の飛沫は2mほど先まで届くため、2mの間隔をあけることが飛沫感染を防ぐ対策となります。薬局の限られたスペース内では、1人につき半径2m以上のスペースを確保することは困難ですが、物理的な距離があればあるほど感染リスクは低くなる2)ため、可能な限りの距離をとることが大切です。

さて、ここで改めて考えたいのが、ソファに並んで座るのを禁止するような“感染対策”です。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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