進化する「アレルギー対応食」を知ろう.2~どんな食品が市販されている?
前回の記事では、食物アレルギーとはどのようなもので原因物質にはどのようなものがあるのかなどを紹介しました。今回は、実際に食物アレルギーを持つ方が摂ることができる食品を紹介します。
アレルゲン除去食品とは
食物アレルギーに対応した食品には、消費者庁の許可を受けた「特別用途食品」と、特定原材料などを使用していない「アレルギー対応の食品」とがあります。
乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、嚥下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示を行う食品のことを「特別用途食品」とよびます1)。この特別用途食品として販売するためには、消費者庁の許可を受けなければなりません。
この特別用途食品の中に、病者用食品として「アレルゲン除去食品」があります。「アレルゲン除去食品」のほとんどが牛乳アレルギー(ミルクアレルギー)患者用の調製粉乳や育児用ミルクです。
「アレルゲン除去食」の場合、アレルギーの原因となるアレルゲンが十分に除去できているかどうかだけでなく、それ以外の栄養成分は元の食品と変わらない程度にきちんと含有しているのかどうか、といったことも重要な審査のポイントとなっています。