2022年中に押さえておきたい、新型コロナウイルス感染症関連の論文①~症状や感染対策について
新型コロナへの再感染は、初回よりリスクが高くなる?低くなる?
Nat Med . 2022 Nov;28(11):2398-2405
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36357676/
アメリカ退役軍人省のデータベースを用いたコホート研究。
再感染時は、初回感染時よりも死亡・入院・後遺症のリスクが高い。
死亡 | : HR=2.17 [95%CI: 1.93-2.45] |
入院 | : HR=3.32 [95%CI: 3.13-3.51] |
後遺症 | : HR=2.10 [95%CI: 2.04-2.16] |
⇒感染しても免疫を得られることから、「一度感染すれば、再感染時は軽い症状で済む」と思われがちですが、新型コロナウイルス感染症においては、むしろ再感染時は初回感染時よりも重症化・後遺症のリスクが高くなるようです。とりわけ、肺や心機能障害、血液の凝固障害といった人生に大きな影響を与え得る後遺症リスクの上昇も観察されているため、“一度罹ったからもう平気”と感染対策を疎かにするのは、避けた方が良いでしょう。