薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2022年12月6日 児島 悠史

2022年中に押さえておきたい、新型コロナウイルス感染症関連の論文①~症状や感染対策について

2022年中に押さえておきたい、新型コロナウイルス感染症関連の論文①~症状や感染対策についてメインの画像1

新型コロナへの再感染は、初回よりリスクが高くなる?低くなる?

Nat Med . 2022 Nov;28(11):2398-2405
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36357676/

アメリカ退役軍人省のデータベースを用いたコホート研究。
再感染時は、初回感染時よりも死亡・入院・後遺症のリスクが高い。

死亡 : HR=2.17 [95%CI: 1.93-2.45]
入院 : HR=3.32 [95%CI: 3.13-3.51]
後遺症 : HR=2.10 [95%CI: 2.04-2.16]

⇒感染しても免疫を得られることから、「一度感染すれば、再感染時は軽い症状で済む」と思われがちですが、新型コロナウイルス感染症においては、むしろ再感染時は初回感染時よりも重症化・後遺症のリスクが高くなるようです。とりわけ、肺や心機能障害、血液の凝固障害といった人生に大きな影響を与え得る後遺症リスクの上昇も観察されているため、“一度罹ったからもう平気”と感染対策を疎かにするのは、避けた方が良いでしょう。

新型コロナには、どんな後遺症リスクがある?①

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

児島 悠史の画像

児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

キーワード一覧

薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

禁忌 医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 薬局経営 年収・待遇 プロブレム 医療クイズ 疾患・病態