薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年2月4日 児島 悠史

【2023薬剤師向け花粉症対策】抗ヒスタミン薬を使うタイミングやステロイドの点鼻薬の併用について

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花粉症治療の中心となる「抗ヒスタミン薬」について、前回は代表的な副作用である“眠気”をテーマに見てきましたが、今回は“効果”に焦点を当てたいと思います。抗ヒスタミン薬の効果の違い、ステロイド点鼻薬や抗ロイコトリエン薬といった、よく組み合わせて使われる薬との兼ね合いを、おさらいしておきましょう。

Q.1 “最も効果の高い薬”はどれ?

花粉症治療の中心となる「非鎮静性」の薬だけでも、抗ヒスタミン薬には10種類以上のバリエーションがあります。そのため、“どの薬が一番よく効くのか”といった議論が盛んに行われ、SNSでは「効果のランキング」といったものが拡散されることもよくあります。

しかし、スギ花粉症に対する効果に関しては、基本的に薬剤間の目立った違いは確認されていません1)。ガイドラインでも、個別の薬剤名ではなく薬効分類で“ひとまとめ”で扱われている2)ため、“ランキング”のようなものを作れるほどの明確な優劣はない、と考えるのが妥当です。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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